奇蹟の場所
- RICOH RICOH
- 2023年3月5日
- 読了時間: 1分
2021年3月9日 公開作品
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「おや?珍しいね。いらっしゃい♪」
文化局でベルデが笑顔で出迎えたのは、副大魔王。
「忙しいところ、すまないな」
「? どうしたの?なにか、悩みごと?」
「いや、その……もうすぐ、あいつの発生日だろ?
言葉だけではなく、何か贈ってやりたいと思うんだが…」
魔界一の魔力を持つ大悪魔とは思えないほど、
モジモジしながら話し始めるイザマーレ
そんなイザマーレの仕草に、思わず笑みが浮かぶベルデ。
「そういえば、君たちにとって素敵なあの場所について、少し調べたんだよ」
「ん?始まりの場所の事か?」
「イザマーレ。君はリリエルちゃんに会う前から、
何度かあそこで歌ってたんだろう?
君の天真爛漫な言霊で、穢れのない空間になっていた」
「……」
「他の草花は、その清廉な空気に耐えかねて枯れていった。
その中で咲き続けた花、リリエルちゃんの愛が新たなオーラを発生させた
屋敷に連れ帰った百合の花と歌い上げたのは、
枯れた草花への鎮魂歌だったんだろ?
草花の命を救おうと願った彼女の力とイザマーレの言霊が、
炎のエレメンツを持つウエスターレンを呼び寄せた」
「…!」
「あの場所には、イザマーレの光、ウエスターレンの炎、
リリエルちゃんの愛。その3つのエレメンツが濃縮されて、今も充満してる
イザマーレの魔力なら、その一部を結晶化させることが出来るんじゃない?」
「なるほど……」
「リリエルちゃんにも指輪くらいあげたら?
ケーキも、お願いすればいいじゃない(笑)」
少しの間、ベルデとコソコソ話をするイザマーレ
しかも数日間、休暇申請までしていた
ウエスターレンには何も言わずに……
自身の発生日の事などすっかり忘れていたウエスターレンは
プエブロドラドでダイヤをイジってストレス解消させていた
3月9日
情報局部屋に向かうウエスターレンの元に目玉蝙蝠が送り付けられた
『本日、情報局長官の休暇申請、確かに受理致しました。』
「はぁ?…何だって言うんだ?いったい…」
いきなり休みを与えられ、戸惑うウエスターレンにお茶を差し出しながら
「あれ?今日ってたしか……」
リリエルが思い出したように呟く
「ん?…3月の…!」
「まさか……」
驚く2魔の前に、イザマーレが姿を現した
「ウエスターレン、ただいま。待たせてすまなかったな」
「!…イザマーレ……」
「出かけるぞ!リリエル、お前も来い」
リリエルを髪に乗せ、ウエスターレンと共に向かった先は、始まりの場所。
「ウエスターレン、発生日おめでとう。」
「…!」
「これは、吾輩からの贈り物だ。リリエル、お前にも。」
「えっ!////」
驚くリリエルとウエスターレンにそれぞれ包みを渡す。
「ありがとう…あけていいか?」
「もちろんだ。リリエル、お前も」
熱い思いを堪え、訊ねるウエスターレンに頷き、リリエルを促すイザマーレ
慌てて包みを開けると
ウエスターレンにはブレスレット、リリエルには指輪が…
それぞれに、同じ宝石があしらわれていた
「綺麗……」
「この場所に宿る、吾輩とウエスターレン
そしてリリエルのエレメンツを結晶化させ宝石にした。
せっかくだから、吾輩もお揃いのペンダントを作ったぞ♪」
「…イザマーレ…」
「今日はお前たちと、この場所で楽しく過ごしたい
ベルデに頼んで、ケーキも焼いてみたんだ
リリエルほど上手くないだろうが…受け取ってくれるか?」
照れ臭そうに笑いながら、指をパチンと鳴らす
その瞬間、始まりの場所にテーブルと椅子が設営されていて、
可愛らしい小ぶりなケーキとお茶が用意されていた
ウエスターレンはイザマーレを優しく抱きしめた
「まったく、お前というやつは……ありがとな。
イザマーレ、愛してる…」
リリエルは2魔の様子を微笑ましく見つめていた
始まりの場所でお茶会を開いた後、
屋敷に戻ったウエスターレンとイザマーレ
「今日は2魔様で、楽しく過ごしてくださいな♪
私は人間界の屋敷で御馳走作って待ってますから(≧∇≦)」
リリエルは久しぶりに人間界の屋敷を訪れ、
ベルデに貰った『桜デートと金髪美女』の映像を見ながら
ウエスターレンのために宴の準備を整えていた。
魔界の屋敷では…(ここからR18♪)
寝室で見つめ合うとイザマーレとウエスターレン
お互いの瞳の中に、自身の姿を確認し合う
「大切な相手の発生日とは、こんなにも嬉しいものなんだな。」
微笑むイザマーレを抱き寄せ、サラサラな金髪を優しく撫でる
「ありがとな。宝石も、ケーキも。だが、俺にとって
一番の贈り物は、イザマーレ、お前だ…」
「レン…」
イザマーレの黒い口唇に、ウエスターレンの赤い口唇が重なる
甘い口づけは、すぐに深いものに変わる
「…ん、んふっ…んん……」
首筋に赤い刻印をつけ、そのまま舌を這わせる
ウエスターレンの熱い愛撫に吐息が漏れる
夢幻月詠イザマーレは、胸筋が発達しており
少しだけふくよかだ。優しく手で包み込み、魅惑的な突起を舌で味わう
「あっ……んんっ……レン…気持ち…い……」
少し体位をずらし、イザマーレの背後に回り込むウエスターレン
うなじ、背中、すべてに舌を這わせ、捩らせる
「はあっ……ああんっ……いや…」
姿が見えないウエスターレンを探し、彷徨う手を押さえつけ
再び口唇を重ねる
「俺はいつも、ここにいる。安心しろ…」
甘く囁いて、身体の中心でそそり立つそれを優しく包む
「!あっ…い、いや……レン…」
涙を浮かべ、哀願するイザマーレ
「たまにはいいだろ?今日は俺の発生日だ。
たっぷり可愛がってやる…」
熱い口に含み、舌を使いながら、何度も往復させる。
「あっ、い、いや…レン…で…でちゃ…っ!!!!」
言う間もなく、果てるイザマーレ
「いい子だ、イザマーレ。でも、まだだ。
もっと鳴き声聞かせろ…」
愛液に塗れ、芳醇な香りを放つそこを味わい尽くす
「ああんっああああっ、い、いやあああああああっ」
指を差し入れ、密を掻き出し、逃さず舐めとり吸い上げる
「いや…い……いっ……ちゃああああああぁぁぁっ」
身体を震撼させ、絶頂にたどり着く
そのまま愛し合い、絆を深め合う……
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