top of page

負傷


リリエルに焼きもち焼かせたい症候群で

イザマーレが暴走する少し前の事。


イザマーレはダンケルに任された公務にあたっていた。

ウエスターレンはイザマーレを守るため、傍に居た。

どうしても護衛が必要だったダンケルは

軍時局参謀のバサラを呼び出し護衛につかせた。


バサラは初めての任務で不安な顔をしている

『誰でも初めは不安になるさ。心配はいらない大丈夫だ』

ダンケルは微笑んでバサラの肩に手を乗せた。


だが…ここは魔界。

天界だけでなく、魔界にいる低級な悪魔さえ、

隙あらば大魔王の命を狙ってくる。

普段であれば、イザマーレがバサラの役を担い、

ウエスターレンが全力でイザマーレを守り、

ふりかかる火の粉を払いのけ続けていたのだ。

髪に座るリリエルを見れば、刺客も闘争心を削がれるためか

最近では、そのような場面に遭遇する頻度も

少なくなってはいたのだが…


郊外で公務をしていたダンケル。

イザマーレたちがいないことを察した刺客が、襲ってきた。

咄嗟の事でバサラも庇いきれず、

ダンケルの左腕に深い傷を負わせてしまったのだ。

そんな事で怖じ気づかないダンケルは

天界の兵士を魔力で切り刻み瞬殺させた。


「陛下!」

バサラは駆け寄ったがダンケルの様子がいつもと違う…

腕を押さえてる手の間から血が流れ、痛みを堪えているが…

いつものダークブルーの瞳が赤くなり始めていた


「…ダイヤを…呼べ…早く…しろ」

ダンケルの低い声に、バサラは焦ってダイヤを呼び出した




 
 
 

最新記事

すべて表示
校長のサロン

「理栄先生!!本当ですか…!!」 噂を聞きつけたスプネリアとリリア、ムーランの3名が駆けつけると 同じように見に来ていたプルーニャ、ダイヤと出くわす 「あら?早速、いらっしゃったわね♪お疲れ様です♪」 理栄がニコニコと微笑んで出迎える...

 
 
 
魔鏡学園

「イザマーレ、お帰り…っておい」 副理事長室で待ち構えていた守衛ウエスターレンが、一瞬固まる 「…浮気か?」 ニヤッと目を細めるウエスターレン 「ウエスターレン…馬鹿な事を言うな」 言葉とは裏腹に、静かに笑みを浮かべるイザマーレ 「あ、あの…」...

 
 
 
交錯

生徒会室で眼光鋭くモニターチェックしながら 紫煙を燻らせていたウエスターレン 突如、一番手前にあるモニターが光を放ち、画面にノイズが走る すらっとした指先を巧みに動かし、相手からのメッセージを受け取る 「…マジか。了解した。」 軍服を着こみ、すぐさま部屋を後にする …………...

 
 
 

コメント


©2022 by 里好。Wix.com で作成されました。

bottom of page