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不穏な噂


魔界…

ここ最近不穏な空気が漂う…

プエブロドラドでも嫌な噂が村中に広がっていた

『とうとう天界との大戦争が始まる』と…


バサラはバナトラの部屋で事を済ませ、ピロートークの最中に

プエブロドラドに広がっている噂を初めて聞いたのだ

バサラには情報すら全く入ってきてない…


焦ったバサラは、情報を掴む為に、一番聞きやすいダイヤを捕まえた。



「あら!参謀お久しぶりですね♪」

巡回中のダイヤは微笑んで言った


「ダイヤちゃん!陛下から何か聞いてない?」


焦りながら話すバサラに首を傾げた

「え?何をですか?」

全く検討も出来ず聞き直した


「もう!今、噂になってる事だよ!」

「あぁ…『大戦争』の噂ですか…」


目を細めて言っているダイヤを見てイライラしはじめるバサラ…


「陛下から何か聞いてるでしょ?教えてよ!」


バサラのイライラにため息を付いたダイヤ。


「そんなど偉い話を私に話すとでも思いますか?

閣下や長官にするなら分かりますが。知りませんよ?」

ダイヤはスパッと言い返した。





「……」

バサラは肩を落とした


「どうした?バサラ」

バサラがダイヤを捕まえて話してる様子を

情報局監視カメラで目にしたウエスターレンが姿を現した


「…仕事中に悪かったね…」

バサラはウエスターレンも見ずにその場から姿を消した


「何だ?あいつは…何だって?かなり焦ってたみたいだが」


訊ねるウエスターレンに、ダイヤは微笑み返す。

「…(笑)さぁ?良く分かりませ~ん。巡回に戻りますね」

ニコニコしてその場を後にした


次にバサラが向かったのはリリエルの所だった。


今、イザマーレは公務中のダンケルの護衛をしている。

もしかしたらリリエルを髪に乗せてないかもしれない…


屋敷の前に姿を現すと、

バサラの気配に気付いたリリエルが扉を開けた

イザマーレが居ないことにバサラはホッとする


「あら!参謀いらっしゃいませ!

今、閣下は陛下の護衛でいらっしゃいませんよ?」

リリエルは微笑んでバサラを見返した


「リリエルちゃん!聞きたい事が…!!!!」

バサラが話そうとした途端、

イザマーレがリリエルの後ろに姿を現した


「あら!閣下、お勤めお疲れさまでした♪」

リリエルは振り返り、イザマーレに抱きついた





「まだ公務の途中だが休憩に入ったんでな。

陛下も一時帰宅してるので、帰ってきた」

リリエルの髪を撫でながら、バサラに声をかける

「どうしたのだ、バサラ。何か用か?」


「………」

バサラは固まった。



イザマーレはバサラの心を読み取り、

笑いを堪えて真剣な顔になった


「バサラ、戦闘体制は勿論整ってるのだろうな?」


「え?…!……あぁ勿論さ!」

バサラは焦って答える


「さすがバサラ参謀。期待してるぞ」

ニヤッと笑いイザマーレは言った


イザマーレの言葉で、噂は本当だと焦りながら

バサラは姿を消した…





 
 
 

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