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光の冷笑


翌日、イザマーレは魔宮殿に姿を現した。

玉座に座るダンケルに頭を下げる


「天界との外交交渉、つつがなく

完了しました事を御報告致します。

交渉は、無事成功。相手方の意向もあり

今後、派遣継続は行わず、お互いに

均衡を保持する事を約束させました。」


「ご苦労であった。

…ところで報告の義務をお前に任せきりで

リリエルはどうしたのだ?職務怠慢だな」


ダンケルは冷ややかにイザマーレを睨みつけていた


イザマーレはひとつも動じず、応じる

「あいつは今、少し体調を崩しておりまして。

気苦労もあった事と思います。

当初の予定どおり、吾輩もこれから

2週間ほど、休暇をいただきます」


「…よかろう。許可する。

しかしお前も嫁の事となると甘いのだな。

片割れだったはずのダイヤには

散々厳しく躾ているようだが」


さりげなく嫌味を言うダンケルに、イザマーレは微笑み返す。


「申し訳ありません。しかし、当然でしょう。

あいつに背負わせた心の傷は、計り知れないのですから。

それでは、失礼致します」


魔法陣で立ち去るイザマーレ




 
 
 

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