花を請う
- RICOH RICOH
- 2024年10月14日
- 読了時間: 2分
巡回も終わり、ダイヤは情報局に戻って業務日誌をパソコンで入力していた。
時々入力の手の動きが止まり、ため息を小さく付いていた。
入力し終わっても画面を見詰めたまま固まっている。
顔を両手で叩いて一息付くダイヤ
その様子を煙草を吸いながらウエスターレンは見ていた
「巡回中に、何かトラブルでもあったか?」
ウエスターレンが細い目をして聞いてきた
ダイヤは笑って答える
「いいえ?有りませんでしたよ~!
…長官、リリエル様はお屋敷に居ますか?」
ダイヤは目を泳がせ言った
「今はイザマーレと一緒に居て、扉を消している。」
「あぁ(笑)そうですかぁ~!ラブラブですねぇ♪
長官は出てくるのを待ってる状態かぁ…」
お茶を飲んで微笑んだ
「…リリエルに用事か?」
「……あの…リリエル様が部屋から出てきたら
伝言して欲しいのですが…私が逢いたいと…」
「…?分かった。いつになるか分からんぞ?」
ウエスターレンはニヤニヤして言った。
しかし、それでも何か迷っている様子のダイヤ
「…長官…お話が…」
ダイヤがウエスターレンに相談することなど今まではなかったが…
重い口を開いてルイの事を話した
「…それに…やたらと陛下の様子を聞いてくるし…
人間界では恋人だったとか…肌の相性が良いだのと…(怒)
焼きもちやいちゃいました(^-^;
その内に魔宮殿に乗り込んで来そうだな…
そんな女性初めてだわ…堂々としてるし…
ましてや麗ちゃん…って…(怒)お前誰だよ?…」
ダイヤはイライラしてたが、
ウエスターレンは何も言わずじっとダイヤを見ていた
「…すみません…愚痴っちゃって(^_^;)久々にイライラしちゃって…」
昔ならウジウジ泣いていたダイヤが、
女に対して焼きもちを焼いてイライラしている。
「お前…また暴走か?」
ウエスターレンが呆れて聞いてくる
「いや…もう私は暴走はしないですよ。ただ…」
腕を組んでダイヤは考えている
「ただ…なんだ?」
「ルイって女が…陛下に暴走しそうな気がしてならない。
私に向かってくるなら良いけど…陛下に危害が来たら…心配で…」
本気で悩んでいる様子だった。
(いや…お前に危害が来てもヤバイんだよ…自覚がねぇな…)
ウエスターレンは直感で怪し過ぎると感じた
「その事をリリエル様にお話したいので、
出てきてから伝えてもらいますか?」
「分かった」
ウエスターレンはダイヤに約束した
Comments