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運命の日

  • 2024年10月13日
  • 読了時間: 3分

一週間の日々が終わり、次に会える時まで

リリエルがイザマーレを呼ぶ事はほとんどなかった。


どんなに多忙でも、リリエルが呼び出せば

必ず会いに来てくれることは分かっているのだが


副大魔王としての立場をとてもよく理解しているリリエルは

少しの甘えでイザマーレを困らせるより

きちんと会えるその時に、笑顔で過ごしたい、そう思っていた



いつも寂しさを堪えて部屋に入るとダイヤが現れ

ウエスターレンから託されたイザマーレのスケジュール表を

渡してくれていたのだが、

その日はなぜか、いつまで経ってもダイヤが現れず

代わりにウエスターレンからDMが届いた。



そして、魔界で起きたすべての事を把握した。


「……」


あまりの事に、しばらく立ち尽くしていた

怒りで、リリエルの髪が揺れる


その時、部屋の空気が揺れた

ハッとして振り返ると、ウエスターレンがいた。


「長官…閣下のご様子は……?」


「次にお前に会える事だけを励みに、

ものすごい勢いで職務をこなしている。

いかに副大魔王といえども、体力には限度があるからな

先日のTV出演の時は、相当限界だったんだろうな」


「……っ」





「でもまあ、いつまでもクヨクヨするような奴じゃない。

こんな事は、あいつにとっては日常茶飯事だからな。

すぐに切り替えて立ち上がる。それもあいつの強さだな」


ウエスターレンの言葉に、リリエルもようやく笑顔になる


「お前にとっても、良かったじゃないか。

王子はようやく、お前だけのものになったんだからな♪」


「…長官ったら…私はそんな事、一度も望んでないですよ」


リリエルは意外にも少し寂しそうな顔をする

不思議に思うウエスターレンだが、この時はやり過ごしてしまった


「ところでリリエル。今回の仕打ちに対して、お前はどうする?

許せるのか?」


「ふふっ…お分かりでしょ?私のことなんか…」


「そうこなくっちゃな♪早速行こうぜ!

まずはすっとぼけたダイヤの奴から、表敬訪問とするか♪」


笑顔で頷くリリエルを連れて、魔界に瞬間移動した





こうして魔宮殿に訪れた後、

ダイヤにとって最後のチャンスをひねり出し

ダンケルを叱り飛ばし、ベルデを論破するリリエルの姿に

俺は心の底から喝采を贈っていた


最上階でダイヤと向き合いながら、

実はしっかりとその様子を透視していたイザマーレも

この時のリリエルの言葉を、胸に刻んでいることだろう


リリエルに促され、ダイヤの元に向かったが、

相変わらず、吾輩の言葉にはひとつも耳を貸さず

ただペラペラと憎まれ口を叩いてくる


この時、確認できた事は「もう戻らない」ということ。

それだけだった。


それでは、いくらなんでも

陛下の前で叱り飛ばすリリエルを、納得させられないだろう

この無意味な時間、吾輩は正直、リリエルの事しか見ていなかった


そして、リリエルの異変を察知した瞬間、

ヨッツンハイムから抜け出して以来の魔力を

解き放ってしまった




 
 
 

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