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鉄壁の絆


イザマーレが愕然と佇む部屋に、ウエスターレンが訪れた。

「イザマーレ、どうした。お前らしくない」

「!?ウエスターレン!リリエルはどうしたんだ!」

リリエルのそばにいると思っていたウエスターレンに、イザマーレは驚く。


「”閣下が寂しい思いをされているようです。

ウエスターレン様、お願いできますか”だとよ」

リリエルの口真似をして、ウエスターレンはイザマーレを抱きしめる。


「//////……ウエスターレン…」

赤くなり、俯くイザマーレ。


「…お前のリリエルに対する思いは、俺が一番よく知っている。

そろそろあいつに本当の事を伝えてやってもいいんじゃないか?」



「!…ウエスターレン…お前も呆れただろう。こんな吾輩のことを……」

「何を言う?俺を誰だと思っている?」

イザマーレの顎に手を添えて、口唇を合わせる。そして愛し合う……

優しく、いたわる様に……


甘い営みを終え、元気を取り戻したイザマーレに、ウエスターレンが促す。

「さ、早くリリエルの元へ行ってやれ。まだ、時間は残っているだろ?」

「……やはり、お前がいると安心する。ありがとな……」


リリエルの待つ部屋に戻り、再び扉が消えるのを、

ウエスターレンは微笑んで見守る。


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