鏡の輪舞
- RICOH RICOH
- 2024年10月19日
- 読了時間: 3分
夜…
いつものようにリリエルを抱き寄せ、髪を撫でるイザマーレ
リリエルも微笑み、素直にイザマーレに抱かれる
だが…
いつもなら、饒舌に愛を語り始めるリリエルの心が
深く閉ざされ、何も聞こえてこない
それほどまで頑なに、何を思い悩んでいるのか…
イザマーレも、リリエルに勘づかれないよう
静かに寄り添いながら、抱きしめてやるのが精いっぱいだった
(まったく…肝心なところで隠そうとするのは相変わらずだな…)
お互いに一糸纏わぬ姿で抱き合い、
腕の中で眠るリリエルを愛おしく見つめるイザマーレ。
その時、部屋の壁に飾られた鏡に目が留まる
「……!」
ある事を閃いたイザマーレ。
「ん…かっか…?」
数秒後に目を覚まし、
寝ぼけ眼で自分を探すリリエルに微笑みかける
「ここにいるぞ。リリエル…」
にこやかに口唇を重ね、ゆっくりと肌に舌を這わせていく
営みは、夜明けまで繰り返された……
翌朝、食事を済ませ、リリエルが家事をしている時間に
イザマーレはウエスターレンに相談していた
「…なるほどな。それなら俺も、協力してやろう。
カッコいい王子になってやらないとな♪」
ウエスターレンは笑顔でイザマーレを抱きしめる
翌日、イザマーレは早速、最高魔軍を招集させた
「そろそろ、プエブロドラドで
また黒ミサを行おうと思う。どうだ?」
当然のように、全員が賛同する。
「せっかくだから、雷神帝も招待しようと思うのだが……
ラァードル、どうだ?」
「マジで?!いいの?」
思いがけないイザマーレの提案に、ラァードルは喜ぶ
「最終的な結論にまではいかないだろうが、
とりあえず、逢わせてやったらどうだ?」
戸惑うラァードルに、ニヤッと笑いかけるイザマーレ
雷神帝夫妻のプエブロドラド降臨については
リリエルがダンケルにおねだりをしていた
他者の事になると、喜んで元気になるリリエルを
イザマーレも穏やかに見守る
ミサ前日…
イザマーレはリリエルを髪に乗せ、
ミサ会場の舞台の前に立った。
警備の点検作業を行っていたダイヤも、笑顔で迎える
「再びミサ開催だね♪本当に嬉しい」
ダイヤはニコニコしてリリエルを見た。
「またミサを観れるなんて…閣下、有難うございます♪」
リリエルはイザマーレに抱きついた。
「皆が喜ぶ顔が見たいからな」
イザマーレはリリエルの髪を撫でる。
「そうだ、ダイヤ。裕子はどうしてる?
あいつは最高魔軍のミサは見た事がないんだろ?」
イザマーレはダイヤに問いかける
「あ、そうですね!…でも、どうだろう。
ゆうちゃん、見たいかな(^-^;」
「無理強いするつもりはないけどな。
ただ、明日だけは連れてこい。分かったな。」
「…?分かりました。伝えておきます!」
不思議に思いながらも、承諾するダイヤ
「和尚のかっこいいステージング、裕子さんも見たいはずよ♪
私からも是非って伝えてね」
リリエルも微笑んでダイヤに伝える。
「!あ、そうか。そうよね(≧∇≦)喜んで!
じゃあ、私はまだ仕事あるんで!
裕子には必ず伝えますね♪」
そう言って、ダイヤは任務に戻って行った
すぐにイザマーレはリリエルを抱きしめる
「///閣下…」
イザマーレの腕の中でリリエルは恥ずかしそうに呟く…
「明日、殿下とスプネリア様にも、
良い事があるといいですけど♪♪」
イザマーレを見上げて、ワクワクし始めたリリエル
「…そうだな。リリエル、お前も明日は覚悟しておけよ。
お前はいつも、泣きじゃくるんだからな。
タオル3枚は用意しておけ♪」
イザマーレはニヤッと笑いかける
「んもう!閣下ったら…///」
リリエルはますます照れて、赤くなる
そんなリリエルに微笑み、口唇を重ねる…
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