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雪の心鏡


ダイヤはふと目が覚めた。

いつもの通りダンケルの腕の中に居る…

微睡みながら身体を起こす


…いつもの空気が違う…何も聞こえない。


ダンケルを見ると綺麗な顔をして眠っている。

ダイヤは微笑み、そっと頬にキスをして

起こさないように抜け出した。


窓の外を見ると、深々に雪が舞い降りていた。

既に積もっている。目を輝かせたダイヤ

直ぐに服を着て部屋を後にした…


外に出ようとした途端に使用魔に捕まる。


「外は寒いので暖かくして下さいませ。

体調を崩されたら我々が陛下に怒られてしまうので!」


めちゃくちゃ厚着の服を着せられた

ダイヤが寒さに弱いのは使用魔も知り尽くしていた。


「モコモコで動けないじゃん(笑)有難う…(^-^;」


めちゃくちゃ寒がりのダイヤ。

苦笑しながらもお礼を言う


外に出て空を見上げた。

ゆっくりと雪が舞っている…


(陛下は…本当に私で良かったのだろうか…)


時々ふと思ったりするのだ…

魔界を総括しているトップのダンケルに

自分が相応しい悪魔なのかと…


后候補は居たと耳に入ってきている。

その候補の中にはダイヤを恨めしく思い、裏で動いている事も…。

そんな輩は常にダンケルが阻止してくれている事も全部知っている。





ダイヤ自身も后に相応しくなろうと心がけて動いているが…

学園内のことで、ダンケルにも迷惑かけてないかと思ったりする。


「心配なのか?ダイヤ」

ダイヤの後ろから抱きしめられた

ダンケルを起こさないよう出てきたつもりだったが

直ぐに気が付かれたようだった。


「…陛下…」

顔を上げダンケルを見た

「心配することはない。私が選んだのだから…

お前はお前らしくいれば良い。私が全て守ってやるから…

心配はいらない」


微笑みながらダンケルは言った。

ダイヤは笑顔で頷きダンケルに抱きついた


「また、こんなに身体が冷たくなってるではないか。

温めてやろうな…」

「////は~い♪」

ダイヤも今日は甘えたい…素直に思っていた。

いつまでもダンケルの傍に…


ダンケルはダイヤを抱き上げ部屋に移動し

再び深く愛し、ダイヤを闇に引き込ませていった



 
 
 

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