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epilogue

更新日:2024年11月18日


ベルデの指示の元、バナトラが輸血や点滴の用意をして

スプネリアに処置しながら訊ねる


「スプネリアちゃん、倒れてた時の記憶は全くないの?」


「……うん、全く覚えてないの……私、何したんだろ……?」


「覚えてないなら無理して思い出す必要も無いかもね

殿下も私たちも傍に居るから少し寝たらいいわ」


「……うん」


点滴に入れた睡眠剤が効いてきたのか、寝始めた


部屋の隅で、ラァードルとバサラがコソコソと話している


「ラァードル、スプネリアちゃんの意識が無かったとはいえ

身体は彼女そのものだろ?感じたんじゃないの?」


「バサラまでそんな事聞く!?

そりゃスプネリアだからね…感じなくは……って💦

やっぱり本当のスプネリアじゃないと無理だよ!///」


処置が終わったバナトラが2魔の所にやって来て声をかける


「殿下、スプネリアちゃん薬が効いて寝ています。

しばらくの間は絶対安静にさせて下さいね

…それと、彼女の意識は違う所に行ってたから、

何も覚えてないようですよ

バサラも馬鹿な事聞かないの!

でも、大胆かつ積極的だったけどね~」


バナトラはラァードルの顔を見てニヤニヤしている


「あ~バナトラちゃんまでからかう~💦勘弁してよ〜」





ラァードルも本音は満更でも無いが、皆の前で晒すのは

勘弁して欲しいと思っていた


花の鎮静化を見届けたベルデが話の輪に加わる


「無事イザマーレが鎮めてくれたから、もう大丈夫だよ

後は僕の管理下で、あの花の面倒見ていく事にしたから」


「じゃあ、もう悪さする事ないんだね?」


「うん、だけど…あんなにイザマーレが執着するとは(笑)

リリエルちゃんの場合、自分から攻めるなんて絶対しないからねえ

イザマーレ、羨ましいに決まってるよね」


「なるほど、それで、サムちゃん、あんな言い方を……」


「そのうち、ダンケルから厳命が下るのも時間の問題だし、

準備はしておくよはぁ……( ๑´࿀`๑)=3」


「だからって、実験しちゃダメだぞ?裕子ちゃんで(笑)」

聞き耳を立てていたバサラがニヤニヤ笑う


「バサラには要らないみたいだね」

「バナトラには…要らないもん」


「ただ、ひょっとしたら、化粧品とかに出来るかもしれないけど……」


「!!なにそれ!!…ちょっと欲しい」

「私も欲しいです和尚、お願いします!!」


夫婦揃って美容に貪欲な2名………




有効利用①


やがて、秘密裏に受けたイザマーレの指令により

所望の媚薬を作り上げたベルデ


さっそく、リリエルの湯のみにこっそりと混ぜてみるが

一向に効果が表れない


「おかしいじゃないか💢💢💢💢」

「闇のお仕置だって効かなかったじゃないですかー( *¯³¯)プンスカ」


噂を聞きつけたダンケルが、嬉々としてベルデを呼び出す


「( ๑´࿀`๑)=3

ダンケル……、作ったはいいけど

注文きたの、ダンケルくらいだよ?使用は月1ね」


「なんだ、そうなのか?」


お茶目な大魔王に、苦笑いする副大魔王


「ええ……あまり上手く効能しないようなので」


そんなイザマーレを抱き寄せながら、

「イザマーレ。お前に飲ませたら面白そうかもな💕」

と、密かに企んでいる紅蓮の悪魔……




化粧品に有効利用


数日後、ベルデから魔球体で化粧品が届けられた


ニヤッと笑い、家事真っ最中のリリエルの元に向かうイザマーレ


バナトラは仕事中に呼ばれ化粧品を受け取った

同時に口紅も数本渡された


「口紅が出来たからLily‘sの皆にもあげて」

「判りました!ありがとうございます!和尚」


「リリエル、ほらプレゼントをやろう。

たまには口紅つけたらどうだ?(ニヤニヤ)」


つけた途端、花の色香に耐えられず

喰らいつく光の悪魔……

効能の影響無し!!


「……おかしくないか💢💢!?」


一糸纏わぬリリエルと散々絡み合った後に苛立つイザマーレ


「えっ何がですか?」

キョトンと首を傾げながら、まどろむリリエル




元老院では…


バナトラから、新色で絶対似合う色だからと1本口紅を受け取り

せっかくだからと塗ってみたスプネリア


「あれ?口紅新しくしたの?バナトラちゃんから貰った?!

うん、似合ってる!可愛いよ」



その夜は満月で、月見でもしようと2名でテラスに出ていた


満月を見上げているとスプネリアの様子が変わってきた

目の色が紫に変わり、ラァードルの耳を舐め甘噛みする

そして、高揚して甘え声で

「……たまには私にも食べられて〜殿下ぁ〜〜 」

後遺症のスプネリアに満月の夜に襲われるラァードル


「あへぇ〜💕さ、最高ですぅ〜〜💕」




こっそり透明の目玉蝙蝠を飛ばして元老院を

覗き見してニヤニヤしているウエスターレン


「……ウエスターレン!! 止めんか!」


「ん、なんだ?お前だって興味あるだろ?」


「…ないわ💢💢そんなもん……」


と、言いつつもしっかりガン見してるイザマーレ


((・д・)チッラァードル……お前だけずるいな)


心の呟きを隠し通せない副大魔王……


そんなイザマーレを抱き寄せ、甘く囁く紅蓮の悪魔


「イザマーレ💕お前にゃ効かないだろうが、

可愛くしてやるおいで」


口紅を施され、目がトロンとなるイザマーレ

寝室で繰り広げられる光景は、

相も変わらず……



Fin.



 
 
 

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