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prologue


イザマーレの影に寄り添い、人間特有の泥臭い感情を持ちながら

悪魔に愛され、その髪に座ることを許されたリリエル

彼女とイザマーレの絆の強さは、彼女が人間として生まれる前からのものである。

かつてイザマーレがゼウスに捉えられ、ヨッツンハイムに閉じ込められていた頃

本来イザマーレの中にあった「真心」「愛」「慈しみ」を

神の手によって奪われ、人間界に捨てられた。

その結晶の生まれ変わりがリリエルだ。

2名がお互いに惹かれ合うのは、自然の摂理…


そして、イザマーレに切り離され

産み落とされた存在、それがダイヤだ。

彼女は、イザマーレの中にある「強さ」「決断力」「行動力」

それらの結晶の生まれ変わりであったが、

実はそれらは、悪魔として復活したイザマーレ自らの言霊により

ほとんどイザマーレの中に戻されており

残された彼女は、病という宿業を背負う事になる。

彼に愛される事を夢見ることさえ諦めていた。

それでも、イザマーレの影として生きる事を願い続け、

光り輝くイザマーレの眩さに、焦がれ続けていた。


最初にダイヤを見つけたのはリリエルだった

リリエルは、ダイヤに呼びかける。

「夢の続きを一緒に見よう……」

そして、リリエルの呼びかけでダイヤに気づいたイザマーレも、

より強い言霊で彼女を引き寄せる


イザマーレとリリエルの愛の力で、全てが還る


そして今、ダイヤの首に、悪魔の紋章が輝きを放つ



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