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天然痘事件


数々の企みが失策に終わり、歯痒さに苛立つダニー・アントワネット

唯一自分の身近に居続ける、王室お抱えの医師ベルデに

イザマーレ15世の命を狙う手段を編み出すよう、相談を持ち掛ける


皇太后からの厳命に近い指示に、断り切れないベルデは

実験中である事をほのめかし、どうにかはぐらかしてきたが

執拗なダニー・アントワネットからの要望に誤魔化しきれなくなり

ついに天然痘菌を作り上げてしまう


だが当初は、天然痘菌をばら撒きながら、

同時に処方箋とヒーリングを施すことで

最悪な事態だけは回避させていた


だが、業を煮やしたダニー・アントワネットに圧力をかけられ

ついにイザマーレ15世の水差しに天然痘菌を混入させる事を

約束させられたベルデ


この間、なるべく執事兼取締役レンの視界に入るように心がけ

怪しい動きをしていたベルデを、漏れなく危険人物認定して

注視していたデュ・バリエ夫人

不自然なく皇太子妃に近づくことの出来るバナカルを呼び寄せ

その動向を念入りに探らせる

事前にベルデの持つ天然痘菌と、自身の化身前の姿である

花の種の粉をすり替え、手にしたベルデは花の魔法により

一時的な平和ボケ状態に陥る


「なんでよ!こんなはずじゃ!!」


ますます苛立つダニー・アントワネットの前に、

不敵の笑みを浮かべて立ちはだかるデュ・バリエ夫人


「いい加減になさいませ。とんだ失策のおかげで、

とても良いものが手に入りましたわ。

この天然痘菌を私に使われたくなければ、

大人しくダイヤ16世を可愛がって差し上げる事ね♪」




 
 
 

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