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森のお茶会


その頃、魔界のプエブロドラドでは

主だったLily‘sの部屋に、悪魔軍666師団のスタッフが訪れていた


「ベルデ様が、文化局でお茶会を開催されます。

今回は特別に厳選された信者様をお招きするように仰せつかっております。

ささ、荷物など何の準備も不要ですから、早速参りましょう♪」


スタッフに誘導され、文化局に訪れると

パンデモニウム宮殿のリハーサルを終えた

リリエルとイザマーレ、ウエスターレンがいた


森の奥から主であるベルデが、ポットとティーカップを手に現れた。


「やあ。ご苦労さん。自由に腰掛けて。今、お茶を淹れてあげるからね」


特になんの疑問も持たず、差し出されたお茶を飲むLily‘sに

リリエルがにこやかに話す


「皆の事も、明日の儀式に招待するからね!

どの衣装がいいか、決めてくれる?」


木のテーブルの上に、数冊の雑誌やカタログが用意されていた


「え~いいの?!どうしよう…」


キャーキャー言いながら、お好みのスタイルをチョイスするLily‘s

「あたしはこれがいいな~」


「ん?どれどれ?わあ!素敵だね♪絶対に似合うよ。

これにしちゃう?よーし。えいっ♪」


たちまち、綺麗な深層の令嬢に変身するバナトラ


「えっ!!!凄い!じゃ、じゃあ、私は…」

リリエルの魔法に驚きつつ、次々にドレスを決めていくLily‘s





「キャー(≧∇≦)、みんな素敵♪

ごめんね、当日はバタバタで、皆の近くにいれないんだけど

皆の事は和尚に頼んであるから♪♪ダイヤ様のウェディング姿

楽しみにしててね!」


「ありがとう。リリエルちゃんもドレス着るんでしょ?楽しみ~♪」

ニコニコとスケッチブックを広げるメーラ


「あ…実はまだ決めてないんだ(^-^; 

自分の事は後回しにしちゃってて…

この際、事務方としてスーツのままでもいいんだけど…」

ほんわかと応じるリリエル


「リリエル、それはダメだ。公式の場にお前の姿がないのは

魔界中を混乱させるからな。俺もここ数日は警護で手一杯だから

言う通りにしてくれ」


ウエスターレンの言葉に、真っ赤になって俯くリリエル


イザマーレは、Lily‘sが手にしていたカタログの全てを読み取り、

自分好みでリリエルに似合うスタイルを密かに確認していた


「リリエル。当日招待する人間はLily‘sだけか?」


最終確認をするウエスターレンに、リリエルが答える

「あと、ダイヤ様の友人を招待なさると聞いてます。

そろそろ、こちらにいらっしゃるかも…」


「リリエルちゃん、あとは僕に任せて。

その子用の衣装は、僕が出してあげるから。

明日は楽しませてもらうよ」


ベルデに促され、

リリエルを髪に乗せたイザマーレとウエスターレンは立ち去った


裕子が現れたのは、ほんの数刻後だった…



 
 
 

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