皇太子の愛
- RICOH RICOH
- 2024年10月14日
- 読了時間: 2分
森の形をした飛行船の中では
前回の旅を隠し撮りしたビデオ上映会が行われていた
「(*´д`*)ハァ、やっぱり閣下、素敵♪」
「ね~!!迷子で困ってるリリエル様の元に颯爽と現れるとか
カッコよすぎ(≧∇≦)」
口々に感想を言い合いながら、胸をときめかすLily‘s。
「スプネリアも、こんな風にされたいの?」
「えっ……(//∇//)」
率直に聞いてくるラァードルに
スプネリアは顔を赤くして俯いてしまう
昔からの幼なじみで、プエブロドラドで再会してからは
何度も助けてもらったり、
スプネリアの作る食事を喜んで食べてくれるラァードルだが
リリエルやダイヤのように一線を超えたことは
まだなかった。
「ラァードル、もしスプネリアちゃんと寄り添いたいなら
奥の部屋を使っていいよ」
「ほんと?悪いねえ。じゃ、ちょっと使わせてもらうよ。
スプネリア、おいで」
スプネリアの手を引き、エスコートする雷神界の皇太子
ベルデに促され、2名きりになったスプネリアとラァードル
「…ひとつだけ確認したいんだけど、
スプネリアは吾輩の事、好きだと思ってくれてる
それは間違いないよな?」
「//////」
真っ赤になって何も応えられないスプネリア
「……答えて?スプネリア…」
優しく抱きしめて囁くラァードル
細身だが、鍛えられた筋肉質の腕に
力強く抱きしめられ、スプネリアはとろけそうになる
「…殿下……お慕いしています……」
見上げるスプネリアと口唇を重ね、そのまま愛し合った
それぞれの様子を眺めながらほくそ笑む角の生えた悪魔。
「それにしても、イザマーレがここまで
ラァードル達の事に踏み込んでくるとは思わなかったなあ…」
1魔、書斎ルームに入り、
書類を取り出し、何やら書き始めた。
『雷神界の皇太子、ラァードル殿下の
魔界長期滞在更新許可申請書』
書き終えたベルデは、にこやかに微笑む。
時空を超えた旅は、ようやく目的地に到達しようとしていた
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