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皇太子の愛


森の形をした飛行船の中では

前回の旅を隠し撮りしたビデオ上映会が行われていた



「(*´д`*)ハァ、やっぱり閣下、素敵♪」


「ね~!!迷子で困ってるリリエル様の元に颯爽と現れるとか

カッコよすぎ(≧∇≦)」


口々に感想を言い合いながら、胸をときめかすLily‘s。


「スプネリアも、こんな風にされたいの?」


「えっ……(//∇//)」


率直に聞いてくるラァードルに

スプネリアは顔を赤くして俯いてしまう


昔からの幼なじみで、プエブロドラドで再会してからは

何度も助けてもらったり、

スプネリアの作る食事を喜んで食べてくれるラァードルだが

リリエルやダイヤのように一線を超えたことは

まだなかった。


「ラァードル、もしスプネリアちゃんと寄り添いたいなら

奥の部屋を使っていいよ」


「ほんと?悪いねえ。じゃ、ちょっと使わせてもらうよ。

スプネリア、おいで」


スプネリアの手を引き、エスコートする雷神界の皇太子





ベルデに促され、2名きりになったスプネリアとラァードル


「…ひとつだけ確認したいんだけど、

スプネリアは吾輩の事、好きだと思ってくれてる

それは間違いないよな?」


「//////」


真っ赤になって何も応えられないスプネリア


「……答えて?スプネリア…」

優しく抱きしめて囁くラァードル


細身だが、鍛えられた筋肉質の腕に

力強く抱きしめられ、スプネリアはとろけそうになる


「…殿下……お慕いしています……」


見上げるスプネリアと口唇を重ね、そのまま愛し合った





それぞれの様子を眺めながらほくそ笑む角の生えた悪魔。


「それにしても、イザマーレがここまで

ラァードル達の事に踏み込んでくるとは思わなかったなあ…」


1魔、書斎ルームに入り、

書類を取り出し、何やら書き始めた。


『雷神界の皇太子、ラァードル殿下の

魔界長期滞在更新許可申請書』


書き終えたベルデは、にこやかに微笑む。


時空を超えた旅は、ようやく目的地に到達しようとしていた




 
 
 

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