花は花なれ
- RICOH RICOH
- 2024年11月18日
- 読了時間: 3分
元老院の庭に佇むイザマーレの元に駆け寄ったリリエルに振り返り
いつものように優しく微笑み、髪を撫でる
そのまま屋敷に帰った後も、いつもの部屋で
イザマーレに抱きついたまま、離れようとしないリリエル
「…どうした?まさか、お前まで植物の毒気に触れたわけじゃないだろ?」
そんな風に揶揄しながらベッドに腰かけ、膝の上に座らせるイザマーレ
「閣下…愛しています。私はいつでも、閣下のお傍に居ますから…///」
イザマーレの胸板に顔を埋めながら、さらにギュッと抱きつく
そんなリリエルに、これまでの憂いが昇華されていくのを感じながら
優しく口唇を重ねる。角度を変え、何度も啄みながら、
だんだんと深い口づけに変わっていく
一枚ずつ服を脱がせ、肌に赤い刻印をつけていくイザマーレを
時折そっと見つめるリリエル
「…どうした?」
「これ以上、御自分だけで苦しまないでください
私にも…一緒に背負わせてください…ふ、夫婦…なんですから…///」
言いながら、恥ずかしさに照れて俯くリリエルと
再び口唇を重ね合わせ、ベッドに押し倒す
「そこまで言うなら、素直に抱かれろ。
お前はこれからも笑顔で、いつも吾輩の傍に居ろ。良いな…」
「///はい…お心のままに…///」
ド直球なイザマーレの要求に、照れて真っ赤になりながら
幸せそうに微笑み、見つめ返すリリエル
そのままリリエルの全身を隈なく愛撫し、肌に舌を這わせる
堪らず身体を震わせ、啼き続ける声を愛でながら
深く愛し合う…
ここ暫くの間、ずっと抱き続けていたわだかまりが解けて
リリエルを抱いたまま、イザマーレも久しぶりに安眠できたようだ
いつまで経ってもリビングに姿を現さないイザマーレに
痺れを切らしたウエスターレンが、躊躇いもせず部屋に入り込む
枕元に腰かけ、綺麗な金髪を愛しそうに撫でるウエスターレン
そのぬくもりに、ふと目を覚ますイザマーレ
愛しい悪魔の存在に気づくが、そっと口元に人差し指を立て
目配せするウエスターレン
(姫君を起こすのは忍びないからな…お前も、久しぶりに良い顔をしている)
(///いつ以来だろう…作り笑いではない、こいつの本当の笑顔を見れたのは)
少し照れながら、嬉しそうな表情を浮かべるイザマーレ
(そうだな…ところで、どうだ。
もう一方の姫君は上手く融合出来たのか?)
(同じ空間に居合わせたのだから、
間違いなくリリエルと同化している。でなければ、
そこら中に時空の歪みが生じているだろうからな)
(危うく、ヨッツンハイムを生み出すところだったからな(笑))
(だが…)
冗談では済まない事をあっけらかんと話すウエスターレンに
微笑みながら、窓の外を眺めるイザマーレ
(まだ、こいつの残存意思は抜け出したまま
自由気ままに遊び歩きをしているようだな)
(なるほどな…。意地っ張りなのも、やはりお前の姫君らしいな♪)
そう言いながら、眼光鋭く見つめ返すウエスターレンに
ややムキになるイザマーレ
(///べ、別に良いではないか!リリエルにも我儘を言わせてやっても…///)
(はいはい…じゃ、俺様とお前のお楽しみな時間は、
深夜デートの見守り、になるわけだな。それじゃ、今の内に…)
(…っえ、ウエスターレン…///////)
急に顔を近づけ、慌てるイザマーレに構わず、キスをする
(///ば、馬鹿…リリエルが起きるだろ)
(フッ…リリエルが起きたら、巻き込んでやれば良いだけだろ?)
(…Σ( ̄ロ ̄lll)…ま、そうだな……)
ニヤッと笑うウエスターレン。
思わず抵抗を忘れるイザマーレにキスの雨が降り続ける
部屋の扉は、数日間消えたままになった…
Fin.
花の暗躍シリーズ 終
コメント