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黄泉の花園


……

イザマーレは自力でヨッツンハイムから甦ると、

必死で探し、黄泉の花園に眠るLilyelの魂を見つけた。

神に凌辱され、処刑されたことを示す名が刻印された魂では

悪魔として生き返らせても、悲しみの記憶を消すことができない。


イザマーレは刻印されていた名「kyliel」から処刑を意味する「kill」を切り離し

自らの言霊で取り戻した感情のうち、「愛」の結晶をリリエルの魂に宿した。

そして、切り離した「kill」を「ダイヤ」に変えた。

生き残る可能性は低いが、魂だけでも浄化してやりたかったのだ。



リリエルの転生に合わせ、

自らも人間界に降り立ち、近くにいた人間に入り込んだ。

リリエルは記憶を失っていたが、

宿した愛の結晶が根付いていることも確認できた。

だがその時は、入り込んでいた人間の死に合わせて魔界に戻るしかなかった。

その頃、地獄で彷徨うダイヤを見つけ、命を救うことに成功した。


安堵したイザマーレは、リリエルを取り戻す決意を固めた。

リリエルの物心つく年齢に合わせるため、過去に行く。

そこで自らの魔力を封印し、己の記憶をすべて削除させてから、

イザムとして人間界に潜伏した。

イザマーレを守り抜くため、ウエスターレンも同じ道を進む。


やがて封印が解け、悪魔として復活後、リリエルに最初の夢を見せる。

イザマーレを支え続けるウエスターレンと、揺るぎない関係で結ばれる。


大魔王陛下になったダンケルから許可され、人間界で活動を始めた頃から、

イザマーレはリリエルに夢を見せ続けた。夢で語り合い、歌で励まし続けた……

記憶を失ったままにも関わらず

かつてと同じように愛情を向けてくるリリエル。


そしてついに髪に座りたいと願い出たリリエルを、

「契約」という言葉で安心させていた

人間界での彼女の幸せを壊さず、その笑顔を守り抜くために……




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