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倒錯

その後、リリエルと一緒に村内を歩いて回るダイヤ


プエブロドラドの中でも、リリエルに対する信望は厚く

ほとんどの信者は、会う度に丁寧にお辞儀をして

にこやかに対応してくる


「こんにちは。ごきげんよう♪」

その都度微笑み、挨拶を交わしていくリリエル


バナトラの部屋の前に来た。


バナトラはバサラと

相変わらず痴話喧嘩をしている最中だったが、

リリエルを見てにっこり声をかけた


「あら?リリエルちゃん、今日はここに来てくれたの?

嬉しい♪帰りにお茶しようよ!」



だがリリエルは、バナトラに対して何の反応もせず

バサラを睨みつけて叱り飛ばした

「参謀、みっともないわ。しっかりしなさい!」


「!?!!??」


ダイヤとバナトラは唖然として固まる


「ご、ごめんなさい、リリエルちゃん……」


しょんぼり項垂れるバサラを尻目に

「行きましょ、ダイヤ様♪」

と笑顔になるリリエル





続いて訪れたのはメーラの部屋


「あれ?リリエルちゃん♪

今日はこっちに来てくれたの?

最近、長官はどうしてるかなあ?ちっとも会えなくて……」


にこやかに話しかけるメーラだったが……


「貴女、誰?

長官が貴女なんか相手にするわけないでしょ?

閣下の事しか愛してないのよ」

と一喝するリリエル



驚愕して固まるメーラとダイヤ


(り…リリエル様、やっぱり今日、どうかしたんじゃ……)


リリエルの様子がおかしい事に焦るが

実は怒ると少し怖い事も知ってるダイヤは

ちょっと怖くて何も言えずにいた





そこへ、イザマーレが現れた


愕然と固まってるダイヤたちの前で

リリエルを引き寄せ微笑む


「こんな所にいたのか?

行き先も告げないとは悪い子だな?さあ、来い。」


そのままリリエルを連れて魔法陣で立ち去った


ますます、混乱するダイヤ


「ま…まあ、もしや閣下とリリエル様

喧嘩でもして、超ご機嫌ななめだったんじゃ…」


「それにしても、変じゃない?

リリエルちゃん、どうしちゃったんだろう

(・゚д゚`≡・゚д゚`)」


ヒソヒソ話をし始めた所に

バナトラがやって来る


「あ!ねえ!さっきリリエルちゃんに会ったんだけど

どうしちゃったのよ、リリエルちゃん!

ダイヤちゃん、何か聞いてる??」


「…………」


どう考えてもおかしい





そう思ったLily‘sは、レストランに集結して

会議を始めていた


そこへ、ウエスターレンが現れた

「ダイヤ!任務をサボって何してやがる!」


「長官!それどころじゃないんですよ!リリエル様が……

何かご存知ですか?いったい、どうしちゃったの!!」


固まり続けた反動か、やや暴走しがちになるダイヤに

ウエスターレンはニヤリと笑う


「そろそろ楽しい時間が始まるぞ!

仕方ない。お前ら全員に見せてやろうか?」


「!!?!?!?」


ウエスターレンの邪眼を通して、

一大ロードショーが始まろうとしていた




 
 
 

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