再会
- RICOH RICOH
- 2024年10月29日
- 読了時間: 2分
ラァードルたちと一緒に風神界に訪れたバサラ
クリスタルの薔薇の前で、
涙に濡れた目で佇むバナトラに目を奪われ、すぐに抱きしめる
「なに?どうしたのー
いつも以上に綺麗になっててビックリだよー」
イザマーレとウエスターレンは呆れた顔でため息をつく
「今頃来たのか。我々はもう帰るぞ」
「ええ、もう?💦」
つれないイザマーレの言葉に驚きを隠さないバサラ
「ああ、別に構わないから少しゆっくりしたらどうだ?
お前が責任持って連れ帰るなら問題ないだろ。なあバナトラ」
「えっ、ヤダヤダ!!皆と帰ります!!」
ニヤッと笑うウエスターレンに、バナトラが慌てる
「そうですよ~バナトラちゃん居ないとつまらないもん。
帰る時は皆一緒が良いです~」
メーラはニヤニヤしてスケッチを続けていた
「メーラ」
「?…はい」
突然、ウエスターレンに名前を呼ばれたメーラは
不思議そうに見上げて返事をする
「…もしもお前が、風帝妃殿の立場だったら、どう思う?」
「…!…」
「…頼んでおいた絵は出来たか?見せてみろ」
言葉に出来ず、固まるメーラに構わず、ウエスターレンは
彼女の手からスケッチブックを受け取り、ページをめくる
「…このスケッチブックは、お前から渡されて
ずっと預かっていたものだ」
「!…え…?」
ウエスターレンの言葉に驚き、思わず聞き返すメーラに
辿り着いたページを開いて見せる
「…!…あ…/////」
ある事に思い至り、動揺するメーラ
「あの時、この絵を見せに来たお前の事を
俺は忘れた事はない。人間として生まれ変わり
天寿を終えた元画家魔。それがお前の正体だ」
「…/////」
ウエスターレンの言葉を皮切りに、遥かな記憶が
走馬灯のように駆け巡り、狼狽するメーラ
「…あの時、お前が強く願った未来は、確かに現実となった。
もう、心配は要らない。これからは、同じように引き裂かれ
多くの時間を喪ったままの母娘の為に、その能力を使え」
「!!…そ、そんな…っ」
ウエスターレンの残酷な宣告に、青ざめるメーラ
一方…
「バサラ。今日はお前たち、風神夫妻と共に過ごせ。
明日、出発するぞ。分かったな」
笑顔で告げるイザマーレ。
「リリエル、お前も今日はLily‘sの奴らと
女子会をしたいんじゃないか?」
「!! やりたーい(≧∇≦) よろしいのですか?」
イザマーレの思わぬ提案に、ワクワクし始めるリリエル
まさかこれが、Lily’sの解散になるとは知らずに…
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