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炎の代償


全員で城の広間に戻り、それぞれ寛いでいた

その時、ラァードルにベルデが話し掛ける


「ラァードル……帰りなんだけどさ、定員オーバーの上に

イザマーレ達の力でスピードアップしたからか

飛行船がオーバーヒート気味でしばらく出せそうに無いんだよね」


「ええ?飛行船ないと帰れないじゃん!うーん……どうしよ??」


その話を横で聞いてた雷神帝がある提案をする


「ラァードル、ベルデ君、帰りの船が無いのかい?

それなら紫雲壱蛍親子に船を出してもらえば良いでは無いか♪」

「!! そんな事が出来るの?紫雲、壱蛍」


「はい、我らの住処である谷に龍宮船がございます

その船をお出しすれば皆様全員、ご乗船頂けますが

いかがでしょうか?」


「いや、出して頂けると有難いです。

僕の飛行船は今こんな状態ですので」


ポケットから飛行船を取り出し、雷神帝に見せると

風神帝も覗き込む


「ふむ、森が枯れ始めてるな」

「これは儂らの出番だな」


雷神風神が手をかざすと飛行船が光のオーブに包まれた


「ベルデ君、このまま暫く置いておくと良いぞ」

「うむ、この中で飛行船の再生がされ始めたからな」


「雷神殿、風神殿ありがとうございます。

お手数お掛けして申し訳ないです」


「では、我らは1度、雷神界の谷に戻り準備して参りますので」


そう言って龍親子は船の準備の為、雷神界に戻って行った




突然自分に話を振られるとは思って無かったスプネリアは

真っ赤になり俯いてしまう


「ウエスターレン、からかい過ぎだって💦でも、たまには…って

吾輩も思っちゃうな~(・∀・)ニヤニヤ」


スプネリアの頭を撫でながら、ラァードルも少しからかい始める

益々困惑して顔が上げれなくなる……

小さな声で呟く


「…………だって……人前でなんて……恥ずかしいもん……💦」


逃げ出したい衝動に駆られ、震えながらラァードルの服を掴む

それが甘え方をあまり知らない彼女の精一杯の甘え方だった


「それが今、スプネリアに出来る甘え方じゃないか?ラァードル」

エースがニヤッと笑いラァードルにそう告げる


(リリエルは他者の前なら素直になるのに

吾輩の前では一向に我儘にならんけどな💢💢)


心情を読み取ったウエスターレンがニヤッと笑いながら

イザマーレの髪を撫でて抱き寄せる


「そうだな。四六時中、リリエルに甘えて欲しい

欲張り王子だからな、お前は💕

俺も、そろそろお前に可愛く甘えて貰いたいぞ?💕」


「! ウエスターレン////恥ずかしいだろ////」


「まあまあ♪ほら、おいで💕」


ウエスターレンの甘い囁きに真っ赤になって俯くイザマーレの

儚い抵抗も構わず、お姫様抱っこで抱き上げるウエスターレン


「ばっ、馬鹿ウエスターレン!!リリエルの見てる前で

こんな抱き方があるか………!!」


慌てたイザマーレの叫び声と共に、姿を消す




 
 
 

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