炎の代償
- RICOH RICOH
- 2024年10月29日
- 読了時間: 3分
全員で城の広間に戻り、それぞれ寛いでいた
その時、ラァードルにベルデが話し掛ける
「ラァードル……帰りなんだけどさ、定員オーバーの上に
イザマーレ達の力でスピードアップしたからか
飛行船がオーバーヒート気味でしばらく出せそうに無いんだよね」
「ええ?飛行船ないと帰れないじゃん!うーん……どうしよ??」
その話を横で聞いてた雷神帝がある提案をする
「ラァードル、ベルデ君、帰りの船が無いのかい?
それなら紫雲壱蛍親子に船を出してもらえば良いでは無いか♪」
「!! そんな事が出来るの?紫雲、壱蛍」
「はい、我らの住処である谷に龍宮船がございます
その船をお出しすれば皆様全員、ご乗船頂けますが
いかがでしょうか?」
「いや、出して頂けると有難いです。
僕の飛行船は今こんな状態ですので」
ポケットから飛行船を取り出し、雷神帝に見せると
風神帝も覗き込む
「ふむ、森が枯れ始めてるな」
「これは儂らの出番だな」
雷神風神が手をかざすと飛行船が光のオーブに包まれた
「ベルデ君、このまま暫く置いておくと良いぞ」
「うむ、この中で飛行船の再生がされ始めたからな」
「雷神殿、風神殿ありがとうございます。
お手数お掛けして申し訳ないです」
「では、我らは1度、雷神界の谷に戻り準備して参りますので」
そう言って龍親子は船の準備の為、雷神界に戻って行った
突然自分に話を振られるとは思って無かったスプネリアは
真っ赤になり俯いてしまう
「ウエスターレン、からかい過ぎだって💦でも、たまには…って
吾輩も思っちゃうな~(・∀・)ニヤニヤ」
スプネリアの頭を撫でながら、ラァードルも少しからかい始める
益々困惑して顔が上げれなくなる……
小さな声で呟く
「…………だって……人前でなんて……恥ずかしいもん……💦」
逃げ出したい衝動に駆られ、震えながらラァードルの服を掴む
それが甘え方をあまり知らない彼女の精一杯の甘え方だった
「それが今、スプネリアに出来る甘え方じゃないか?ラァードル」
エースがニヤッと笑いラァードルにそう告げる
(リリエルは他者の前なら素直になるのに
吾輩の前では一向に我儘にならんけどな💢💢)
心情を読み取ったウエスターレンがニヤッと笑いながら
イザマーレの髪を撫でて抱き寄せる
「そうだな。四六時中、リリエルに甘えて欲しい
欲張り王子だからな、お前は💕
俺も、そろそろお前に可愛く甘えて貰いたいぞ?💕」
「! ウエスターレン////恥ずかしいだろ////」
「まあまあ♪ほら、おいで💕」
ウエスターレンの甘い囁きに真っ赤になって俯くイザマーレの
儚い抵抗も構わず、お姫様抱っこで抱き上げるウエスターレン
「ばっ、馬鹿ウエスターレン!!リリエルの見てる前で
こんな抱き方があるか………!!」
慌てたイザマーレの叫び声と共に、姿を消す
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