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到着


ゆっくりと着陸し、扉が開く。

目の前で沢山の家臣達が並んで出迎える

緊張して震え出したスプネリアの肩を抱き

優しく語りかけるラァードル


「大丈夫、吾輩が付いてるし皆もいるから」

手を繋ぎ、降り立つ


「ラァードル様、お帰りなさいませ。

宮殿で父帝殿とお母上様がお待ちです」

そう声を掛けてきたのは、老家臣、シセン


「シセン、久しぶり。紹介するよ。

吾輩の妻のスプネリアだ。よろしくな」


「初めまして、スプネリアと申します

すみません、今は何も思い出せなくて、

ご迷惑お掛けしますが、よろしくお願いします……」


挨拶するスプネリアにも優しく微笑み、後方を見つめるシセン


「イザマーレ様、ウエスターレン様…

お久しぶりでございますな。ご健勝でなによりです。

そちらがイザマーレ様のお妃様のリリエル様ですね?」


「シセン殿もお元気そうで何よりです

今回は急な来訪で申し訳ない。滞在中はよろしくお願いします」


礼儀正しいイザマーレの態度に、にこやかに応じるシセン。


「いえ、大丈夫でございます 宮殿まで御案内致しますね」





宮殿に着くと雷神帝と雷帝妃が外で待ち構えていた


「リリ💕いらっしゃい!!スプネリアちゃんも、ようこそ💕

ラァードル、さっさと行って薬草を取ってきなさいな♪」


「ちょ、ちょっと場所も分からないのに、さっさと行って来いって💦

一体何処に行けばいいのさ?母ちゃん💦」


雷帝妃の天真爛漫な言葉に苦笑するラァードル


「そんなのは、帝に聞きなさい♪

さ💕イザマーレ様も皆様も、こちらにいらして!!

いや~ん、みんな、カッコいい~~(≧∇≦)💕」


飛び上がるように喜ぶ雷帝妃。

リリエルの横にいるLily‘sに気がつき、微笑みながら首を傾ける


「あなたたちは…?」


「あ、彼女たちは魔界に暮らしている人間です。お母様」

「!! ああ、たしか『プエブロドラド』だったかしら?」

「はい♪ そこに住んでいて、彼女たちはLily‘sって言います。

私の大切なお仲魔なんですよ💕」


彼女たちのやり取りを後目に、雷神帝がラァードルに声かける


「ラァードル、これより先に龍の一族が住む谷がある

そこに行けば薬草が手に入る

だが、そう簡単に手に入れる事は出来ぬぞ。覚悟して行け」


「そうか…うん、分かった。スプネリア、しばらく離れるけど

すぐ戻ってくるから。サムちゃん達も居るから大丈夫だね?」


「はい、大丈夫です 無事に戻って来られるのを待ってます」


真っ直ぐ眼を見つめて答えるスプネリアに勇気を貰えたラァードル


「じゃあ行ってくるから。サムちゃん、皆も、スプネリアをよろしく!」


魔法陣で龍の谷に向かって行った




 
 
 

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