助言
- RICOH RICOH
- 2024年10月29日
- 読了時間: 2分
スプネリアはラァードルと一緒に
飛行船の中をゆっくり見て回っていた
2名にとっては思い出深い場所だった
その為なのかスプネリアは既視感を覚えるが、やはり思い出せない
一通り見た後、広間に戻るとバナトラとメーラが話しかけてきた
「どう?スプネリアちゃん、何か思い出せた?」
「……何となく、見覚えある様な気がするのですが、
頭の奥がハッキリしなくて……」
不安そうなスプネリアに、バナトラが笑顔で語りかける
「心配要らないよ。本当に好きな相手となら、
どんな出会い方をしても必ず恋に落ちるものよ。
リリエルちゃんが良いお手本でしょ?」
「え……リリエル様が……?」
「記憶だけじゃなく、何万年も引き裂かれていながら、
閣下への思いが消えなかったんだから」
確信を持って語るバナトラの力強い言葉に驚き、戸惑うスプネリア
記憶をすべて失いながらも、いつも傍にいてくれるリリエルの笑顔には
最初から安心させてもらっていた。
そして、リリエルと片時も離れず寄り添うイザマーレの姿に
やはり憧れの気持ちを抱いていた
「それにスプネリアちゃんが殿下と愛し合って一緒になったのは
間違いない事実よ。その事は私達が自信もって証言してあげるよ!」
笑顔で断言するメーラ
「……ありがとうございます(泣) 皆様にそう言って貰えると
また好きになっても良いのだと思えます」
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