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助言


スプネリアはラァードルと一緒に

飛行船の中をゆっくり見て回っていた


2名にとっては思い出深い場所だった

その為なのかスプネリアは既視感を覚えるが、やはり思い出せない


一通り見た後、広間に戻るとバナトラとメーラが話しかけてきた


「どう?スプネリアちゃん、何か思い出せた?」


「……何となく、見覚えある様な気がするのですが、

頭の奥がハッキリしなくて……」


不安そうなスプネリアに、バナトラが笑顔で語りかける


「心配要らないよ。本当に好きな相手となら、

どんな出会い方をしても必ず恋に落ちるものよ。

リリエルちゃんが良いお手本でしょ?」


「え……リリエル様が……?」


「記憶だけじゃなく、何万年も引き裂かれていながら、

閣下への思いが消えなかったんだから」


確信を持って語るバナトラの力強い言葉に驚き、戸惑うスプネリア

記憶をすべて失いながらも、いつも傍にいてくれるリリエルの笑顔には

最初から安心させてもらっていた。

そして、リリエルと片時も離れず寄り添うイザマーレの姿に

やはり憧れの気持ちを抱いていた


「それにスプネリアちゃんが殿下と愛し合って一緒になったのは

間違いない事実よ。その事は私達が自信もって証言してあげるよ!」

笑顔で断言するメーラ


「……ありがとうございます(泣) 皆様にそう言って貰えると

また好きになっても良いのだと思えます」



 
 
 

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