思惑
- RICOH RICOH
- 2024年11月18日
- 読了時間: 2分
…魔宮殿でダンケル達と食事を取り終えた後、宮殿を散歩させてもらっていた。
使用魔に話を聞くたびに、口々に言われることがあった。
『前の后より気を遣わないで仕える事が出来るから助かっている』と…
普通に話が出来ることなんて前の后の時はあり得なかったらしい。
…思いもしなかった事に、楓は驚いていた。
すると、ダンケル直々にプライドルームに来るように伝えられた
楓が入って扉を消した所を目撃していたダイヤ
「も〜💢💢あいつ、あんなんだったっけ?腹が立つんですけど~💢」
ブーブー文句を言うダイヤに、裕子は引きつりながら笑っていた
「…いいじゃない、別になっちゃんの器なんだしさ…同じだわ」
「…陛下に甘えて良いのは私だけだと思ったら陛下も普通に扉消すし💢
何かを使用魔たちに聞きまくってる様だし💢失礼極まりないわ💢」
ダイヤも、やはり楓の行動が気に入らないらしい。
裕子はため息を付きながら話を聞いていた
一方その頃、扉を消しダンケルに呼ばれた楓は
ダンケルと向き合ってダイヤについて話をしていた。
ダイヤに聞かれたくないと、敢えてダンケルに頼んで
扉を消してもらっていたのだ。
ひと通り話をした楓の顔を
じっとダークブルーの瞳で見ながら腕を組むダンケル
「…お前の出した結論は本気なのか?私には容易いことだが…
リリエルの器が黙ってないだろ?ダイヤも納得しないのではないのか?」
「…本気でないのならお話はしていません。
私もずっと陛下のお傍にいたいのです。
…里好さんと同じような事、私には出来ません
どうしょうもない器の我儘、聞いて頂けませんか?」
真っ直ぐに目を見て楓が微笑む
「……良いだろう。お前が良いと思うなら叶えてやっても構わないが…」
「有難うございます❗あと一つ…陛下にお願いが…」
楓はダミアンにある提案を出して承諾してもらった
その後扉が現れた。頭を下げ、部屋から出ると
扉を消していた事に相当苛立ちを隠せないダイヤ
冷たい視線で見遣り、鼻で笑って自分の部屋に戻っていく楓
コメント