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思惑


…魔宮殿でダンケル達と食事を取り終えた後、宮殿を散歩させてもらっていた。


使用魔に話を聞くたびに、口々に言われることがあった。

『前の后より気を遣わないで仕える事が出来るから助かっている』と…


普通に話が出来ることなんて前の后の時はあり得なかったらしい。

…思いもしなかった事に、楓は驚いていた。


すると、ダンケル直々にプライドルームに来るように伝えられた


楓が入って扉を消した所を目撃していたダイヤ

「も〜💢💢あいつ、あんなんだったっけ?腹が立つんですけど~💢」


ブーブー文句を言うダイヤに、裕子は引きつりながら笑っていた

「…いいじゃない、別になっちゃんの器なんだしさ…同じだわ」


「…陛下に甘えて良いのは私だけだと思ったら陛下も普通に扉消すし💢

何かを使用魔たちに聞きまくってる様だし💢失礼極まりないわ💢」


ダイヤも、やはり楓の行動が気に入らないらしい。

裕子はため息を付きながら話を聞いていた


一方その頃、扉を消しダンケルに呼ばれた楓は

ダンケルと向き合ってダイヤについて話をしていた。

ダイヤに聞かれたくないと、敢えてダンケルに頼んで

扉を消してもらっていたのだ。


ひと通り話をした楓の顔を

じっとダークブルーの瞳で見ながら腕を組むダンケル


「…お前の出した結論は本気なのか?私には容易いことだが…

リリエルの器が黙ってないだろ?ダイヤも納得しないのではないのか?」


「…本気でないのならお話はしていません。

私もずっと陛下のお傍にいたいのです。

…里好さんと同じような事、私には出来ません

どうしょうもない器の我儘、聞いて頂けませんか?」




真っ直ぐに目を見て楓が微笑む


「……良いだろう。お前が良いと思うなら叶えてやっても構わないが…」


「有難うございます❗あと一つ…陛下にお願いが…」


楓はダミアンにある提案を出して承諾してもらった


その後扉が現れた。頭を下げ、部屋から出ると

扉を消していた事に相当苛立ちを隠せないダイヤ


冷たい視線で見遣り、鼻で笑って自分の部屋に戻っていく楓




 
 
 

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