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薔薇


自分の前世を知り、親子の再会を果たしたバナトラ

ラァードル達が連れて来てくれたバサラを

改めて、風神夫婦に紹介する


「……なんか頼りなさそうな感じするけどね。ちょっと心配だけど

バサラって言ったかな? 私の娘を悲しませるような事したら

駄目だからね!分かったかい!?」


バサラを一瞥した後、照れくささを隠すように

そっけなく応じる風帝妃


「はい!悲しませる事なく守っていく事を誓います!」


「口では何とでも言えるからね。だったらそれを証明して見せな!

それまで、バナトラとは会わせない。良いね!?

その代わり……バナトラ……これを受け取って頂戴な」


風帝妃から差し出されたのはクリスタルで出来た

小さな薔薇だった


「! よろしいのですか?ありがとうございます…大切にします」


「お前を不幸にしたい訳じゃないんだ。これで

魔界との交信ぐらいは許可してやる。そしてこれは

いざとなった時、護符の代わりにはなるだろうから…」


俯きがちに目を反らしながら話す風帝妃を

静かに微笑みながら見つめるバナトラとバサラ




 
 
 

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