試練
- RICOH RICOH
- 2024年10月28日
- 読了時間: 2分
スプネリアが記憶を無くしてから数日間、
ラァードルは今までの出来事を語って聞かせ
思い出のアルバムを見せたり、プエブロドラドにも連れて行った
Lily‘sのメンバーにも会うが、やはり思い出す事が出来ずにいた
不安げではあるが、彼女たちの明るさに少しだけ笑顔になる
その傍で、いつものように優しい顔で見守るラァードル
イザマーレとリリエルも静かに見守っていた
スプネリアが記憶を失くした日の夜、
リリエルはイザマーレに聞いていた
「事故とはいえ、お辛いでしょうね…閣下の御力で
スプネリア様の記憶を戻して差し上げる事も出来るのでは?」
「リリエル、お前の言いたい事は分かる。
吾輩の魔力を使えば、スプネリアの記憶も簡単に戻せるだろう。
だがそれでは、あいつらの為にはならないからな。
これは次期雷神帝、妃になる為の試練だろうから、
見守ってやれば良い。しばらくは辛いかもしれないが」
「……分かりました。それなら
お二方のサポートをしようと思いますが、よろしいですか?」
「ああ、それはラァードルも心強いだろう。吾輩も協力する
それに今回の件は、何かしらの思惑が絡んでる。
ウエスターレンたちが動いているから、
すぐに真相もはっきりするだろう…リリエル。
事によっては、お前も参加させてやろうか?
お前のおねだりを無下にする代わりだ♪」
「!!よろしいのですか? 是非!!!」
「勿論だ。ただし、吾輩の傍からは決して離れるな。良いな?」
イザマーレは微笑み、リリエルの髪を撫でる
コメント