top of page

試練


スプネリアが記憶を無くしてから数日間、

ラァードルは今までの出来事を語って聞かせ

思い出のアルバムを見せたり、プエブロドラドにも連れて行った

Lily‘sのメンバーにも会うが、やはり思い出す事が出来ずにいた

不安げではあるが、彼女たちの明るさに少しだけ笑顔になる


その傍で、いつものように優しい顔で見守るラァードル


イザマーレとリリエルも静かに見守っていた


スプネリアが記憶を失くした日の夜、

リリエルはイザマーレに聞いていた

「事故とはいえ、お辛いでしょうね…閣下の御力で

スプネリア様の記憶を戻して差し上げる事も出来るのでは?」


「リリエル、お前の言いたい事は分かる。

吾輩の魔力を使えば、スプネリアの記憶も簡単に戻せるだろう。

だがそれでは、あいつらの為にはならないからな。

これは次期雷神帝、妃になる為の試練だろうから、

見守ってやれば良い。しばらくは辛いかもしれないが」




「……分かりました。それなら

お二方のサポートをしようと思いますが、よろしいですか?」


「ああ、それはラァードルも心強いだろう。吾輩も協力する

それに今回の件は、何かしらの思惑が絡んでる。

ウエスターレンたちが動いているから、

すぐに真相もはっきりするだろう…リリエル。

事によっては、お前も参加させてやろうか?

お前のおねだりを無下にする代わりだ♪」


「!!よろしいのですか? 是非!!!」


「勿論だ。ただし、吾輩の傍からは決して離れるな。良いな?」


イザマーレは微笑み、リリエルの髪を撫でる



 
 
 

最新記事

すべて表示
校長のサロン

「理栄先生!!本当ですか…!!」 噂を聞きつけたスプネリアとリリア、ムーランの3名が駆けつけると 同じように見に来ていたプルーニャ、ダイヤと出くわす 「あら?早速、いらっしゃったわね♪お疲れ様です♪」 理栄がニコニコと微笑んで出迎える...

 
 
 
魔鏡学園

「イザマーレ、お帰り…っておい」 副理事長室で待ち構えていた守衛ウエスターレンが、一瞬固まる 「…浮気か?」 ニヤッと目を細めるウエスターレン 「ウエスターレン…馬鹿な事を言うな」 言葉とは裏腹に、静かに笑みを浮かべるイザマーレ 「あ、あの…」...

 
 
 
交錯

生徒会室で眼光鋭くモニターチェックしながら 紫煙を燻らせていたウエスターレン 突如、一番手前にあるモニターが光を放ち、画面にノイズが走る すらっとした指先を巧みに動かし、相手からのメッセージを受け取る 「…マジか。了解した。」 軍服を着こみ、すぐさま部屋を後にする …………...

 
 
 

コメント


©2022 by 里好。Wix.com で作成されました。

bottom of page