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お迎え


「ありがとう。実はここに連れて来たい悪魔が魔界にいるんだけど

どうしたらいいかな?ベルデの飛行船だと時間かかってしまうし……」


「私が御二方様を魔界までご案内します。お連れしたい悪魔様を

迎えに参りましょう。一瞬で戻ってくる事が出来ますので」


「ほんと?じゃあ早速行こう!」


話が纏まると壱蛍に乗り、魔界に向い飛び立つ

その時にラァードルがこっそりとウエスターレンに

テレパシーで伝えていた


(ウエスターレン、吾輩達は魔界に行ってアイツを連れてくるよ)

(分かった。頼んだぞ、ラァードル)


壱蛍の背に乗りあっという間に魔界のある場所に着いた

そこはバサラの邸宅だった


「バサラ!いるかい?」


ラァードルの呼び掛けに、

憔悴したバサラが申し訳なさそうに顔を出した

ちょうどセルダとプルーニャが、心配して様子を見に来ていた


「……ラァードル、今回の事悪かったよ……バナトラに散々怒られて……

あれからスプネリアちゃんはどうなったの?」


「参謀、私ならもう大丈夫です。全部思い出しました」

笑顔でバサラに答えるスプネリア

「それよりも参謀、私達と一緒に来てください!」


「うん、吾輩達はバサラを迎えに来たんだ。早く行こう

バナトラちゃんが君に会いたがってるよ」


「え?え?どういう事?それにこの龍は??」




「バサラ、今行かないと後悔するじゃんね。

陛下には俺から伝えておくから」


ドラムスティックでポンとさせて

スプネリアを髪に座らせるラァードル


セルダの後押しの横で、バサラと一緒に風神界に向かう

移動する間に今回の事件の真相を伝えた


「魔女の本当の狙いはバナトラちゃんだったんだ

我々はもう気にしてないから。バサラ、お前が

バナトラちゃんを守ってあげれば、それでいいよ」


「そうです、参謀。起きてしまった事を考えても意味無いですから

いつものように明るい参謀でいて下さい」


「……うん、俺の命に変えてもバナトラを守るって、約束するよ

本当にごめん……そして、ありがとう……」


その言葉を聞いて微笑み頷くラァードルとスプネリア……




 
 
 

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