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出会い


風が吹き砂埃か舞い上がる。

いたる所の建物が崩れかけ、

街には生き物の気配さえ感じられない


花と緑に溢れたこの国で、

穏やかにフェアリーが平和に暮らしていた。

争い事を拒み、大地に宿る森羅万象の恩恵を受け

身勝手な人間を公平に天秤にかけ、

戸惑いを与え、誘惑に誘い込む能力に長けている種族だ


時には神に依頼され、

彼らを崇めるよう仕向ける仕事も引き受け、生計を立てていた


悪魔達は興味もなく見向きもしなかった。

が…隙あらばフェアリーが魔界に入り込み、

その影響で混乱し始めていた。

何度も神やフェアリー国に忠告をしたが聞く耳を持たない。

更に神はフェアリーを利用し魔界に送り込み、

大魔王の命も狙おうとしていた。


我慢の限界に達し、イザマーレが怒り戦いを挑んだ…

神への見せしめの為に…

イザマーレ軍を引き連れ街を破壊し、容赦なくフェアリーを処刑していく

救いを求められても…不敵な笑いを浮かべながら…

街を歩き焼き払った


「……な…んで…街が…廃墟に…」


フェアリー族の最高貴族の娘、Anyeが街を見て愕然とする

彼女はたまたま人間界での公務を終え、自分の街に戻ってきていた。

美しい花や緑に囲まれた街が廃墟となっている


「こんな…酷いことを誰が…お父様やお母様は…!」

Anyeは自分の住む城へ舞い戻った




城の壁は破壊され、無惨にも元の形がわからないほどだ


客室で助けを求める叫び声が聞こえ、

Anyeは急いで客室に向かった


扉を蹴散らして中に入ると

腕を魔力で縛られているAnyeの親友、ラディアが

泣き震えながら、ある悪魔を見て助けを求めている。


Anyeに気が付いた悪魔…不敵な笑顔でラディアを見る


「どうか…た、助けてください…わ、私は何も…知らないんです!」


泣くラディアの髪を鷲掴みにして掴み、

自分の顔を見せつけるように仕向けた


「何も知らないだと?嘘をついてもためにならんぞ?

もう一度チャンスをやろう。知ってるよな?

お前自身が我々の魔界にフェアリーを送り込んだ首謀者だろ?」


イザマーレの言葉にラディアの目が泳ぐ

「…いえ…わ、私では…」


鷲掴みにしていた髪を離し

ラディアをうつ伏せになるよう床に転がし

踏みつけて翼を掴む


「ほお…翼が惜しくないようだな?もう一度聞く。

首謀者はお前だな?」


ひたすら恐怖で首を振り叫ぶ事しか出来なかった


メリメリと肉と骨が剥がれる音がする

イザマーレは容赦なくラディアの身体から翼をもぎ取った




辺り一面に血飛沫が飛び散り

流れ出る血液で床が血の海になっていく

叫ぶ力も無くそのまま気を失った。


「後は、こいつから情報を得てからだ。ベルデに伝えろ

『こいつを生かし復活したら知らせろ』と…連れて行け。」

兵士に伝えラディアを魔界に連行させた。



残ったのはイザマーレと軍の一部とAnyeだった

兵士一同Anyeに向けて剣を構えるが

イザマーレは手を上げ兵士に剣を納めさせた。


ラディアの翼を無惨に引きちぎり

返り血を浴びているイザマーレを、無表情のまま見ている。

イザマーレはフッと笑った


「…ここにいる兵は他に生き残りが居ないか探し出せ。

見つけ次第全て処刑しろ。良いな?行け!」


イザマーレの号令で兵士が一瞬にして外に移動し

部屋にはイザマーレとAnyeのみとなった


ゆっくりとAnyeに近付き目の前で立ち止まるイザマーレ


呆然と遠くを見ているようだ。


「…何をしている?お子ちゃまには少しキツかったか?

…今は起きている時間では無かろう?早く帰ってネンネするんだな」


耳元で囁くように言ってAnyeには何もせず

イザマーレはその場から姿を消し去った






 
 
 

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