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夜明け


光と紅蓮、花…3魔の強力な波動により、

予定より速く時空を超えて進んでいく飛行船


「あ、ほら見えてきたよ!あれが雷神界

前に連れてきた時は、親父たちに紹介しようとしたけど、

スプネリアはビビって逃げちゃたんだよ(笑)」

「えぇ~そうだったのですか💦」


デッキに出て雷神界を指差し、

穏やかに寄り添うラァードルとスプネリア


そこにイザマーレとウエスターレンもやって来た


「雷神界が見えてきたな。ここまで来たら、

そろそろお楽しみも終わりだな♪」


「後、数時間で到着するからな。そうだな?ラァードル」


ニヤニヤしながら話しかける2魔


部屋の前で会った時の事を思い出し、

真っ赤になりラァードルの後ろに隠れるスプネリア


「ほお。今までとは顔つきが変わったな。」

「今のお前を見たら、リリエルも喜ぶだろうな」


「お前らの状況次第では、

もう少しコントロールしてやろうかと思ったが

その様子なら必要なさそうだな。

仕方ない。総仕上げとするか(笑)」


相変わらずニヤッと笑いながら、

目配せし合うイザマーレとウエスターレン


「そろそろ目覚める頃だろ。我々は部屋に戻るぞ。また後でな」


そう言い残し2魔は戻って行った


「じゃあ吾輩達も広間に戻ろうか?」

「……はい///」





広間に戻ると、バナトラとメーラが眠っていた

ビデオ鑑賞会で大いに盛り上がり

何度も繰り返し観ていてそのまま寝てしまったのだ


彼女たちを横目に静かにベルデと話し合う


「スプネリアちゃんの顔つき、ちょっと変わったね。

あの部屋で何か思い出せたのかな?」


「……正直言ってはっきりとは思い出せてはいません

でも、何かを感じ取れました……記憶が戻らなくても

ずっと一緒にいてくれるという殿下の言葉と

今の自分の気持ちを信じていこうと思ってます……////」


スプネリアの言葉と表情を見て、

ベルデもにこやかに笑いかける


「うん、少し前向きになれたようだね

呪いに打ち勝つには、未来を向く事が何よりも大事なんだ

ラァードルと打ち解けて、大きな山は乗り越えられたんじゃない?」


ベルデの言葉に、ラァードルも頷く


「だよね クヨクヨ悩んでも解決しないって

サムちゃんのお陰で気がついたよ。だけど、それはそれだからね

薬草を守っているという主には、必ず会わなきゃいけない気がする

吾輩はこのまま向かうよ」


そう話すラァードルにベルデも納得する


「じゃあ皆が起きる前に朝食の準備でもしておこうか

ラァードル、スプネリアちゃんも、手伝って貰えるかな?」


「手伝うよ、元々吾輩達のためにベルデ達に

付き合って貰っているんだし」


「はい、お役に立つか分かりませんが、お手伝い致します」


3名は飛行船のキッチンに移動して朝食の準備に取り掛かる




 
 
 

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