扉消し
- RICOH RICOH
- 2024年11月25日
- 読了時間: 2分
その後も度々、
屋敷に侵入(というより、連れ去られただけ)すると
イザマーレの眠る時間を見計らい、ベッドに近寄って
種を潰そうと試みるAnye
だが、当然のように返り討ちに遭い、
押し倒され、組み伏せられるAnye
「!!」
魔力で服を剥ぎ取られ、腕を抑え込まれながら
種を握り潰そうとするAnyeを、不敵な笑みで見返すイザマーレ
「そんな事をしても無駄だ。吾輩には効かない。
ヒヨっ子のお前では、奥義も諸刃の剣だ。」
「!……っ///」
見透かされ、震えながら
睨み返すAnyeの口唇を奪い、耳元で囁く
「…試してみるか…?」
そのままAnyeの肌に舌を這わせ、愛撫し始めるイザマーレ
力が抜けていくAnyeの手元から種が零れ落ちていく…
長時間、扉が消え続け、ようやく解放されて廊下に出た時
ラディアと再会を果たしたAnye
ラディアは、悪魔の思惑など何一つ疑う事もなく、
ダンケルを愛しているようだった
「Anye…もうやめたら?過去はどうあれ
今、私は陛下に愛されて幸せなの。大事な親友の愛する相手を
脅かすなんて、迷惑よ。ほんと、非常識なんだから…」
だが、誇らしげに語りかけるラディアから、
イザマーレのエレメンツも、ダンケルのオーラさえも、一切感じられない。
「そう…ラディア、貴女が幸せなら良いの。安心しました。
やはり貴女は純粋で素敵な女性だもの…でも…
私には無理。愛などに縛られるなんて、まっぴら御免だわ」
「…Anye…」
「愛とは…最も美しく、残酷なもの…一時の感情に流され
そんな不確かなものに縋って生きるなど、私には何の興味もない事…
だけどラディア。貴女はどうか、幸せになって。そしたら私、
ほんの少し、愛を信じる気持ちになれるかも…」
圧倒され、言葉に詰まるラディアに微笑み、立ち去るAnye
コメント