花誘う
- RICOH RICOH
- 2024年10月21日
- 読了時間: 2分
「副理事長…」
「どうした、リリエル。おいで」
午後の授業も終わり、そろそろ下校時刻。
いつもの見回りに行こうとしたのだが、思いのほか寒い
「午後の見回りに行こうと思ったのですが…
とても寒くてビックリしちゃいました
イザマーレ様に、温かいお茶を
先にお持ちした方が良いかと思って…///」
目をどこかキョロキョロさせながら、
ソワソワと落ち着きないリリエルの様子に
イザマーレは思わず吹き出しそうになるのを堪える
「お前は意外と、嘘が下手だな(笑)
一緒に行ってほしいなら素直にそう言え。
少しだけ待ってろ。この書類にサインしてからな♪」
「も、もう…あの…はい…///////」
恥ずかしさの余り、顔から湯気が出そうなほど
真っ赤になるリリエル
誤魔化すように顔を反らし、窓を眺めた瞬間、驚いた
「!!!…イザマーレ様っ 雪!!雪が降ってます!…わあ♪♪
すごーい!!!道も校庭も、全部真っ白!!!(・∀・)」
窓のそばに駆け寄って、はしゃぎ始めるリリエル
「そういえば、今日は降るとラァードルが言っていたな。
確かに寒いわけだ。誰かさんの言い訳が
全て嘘にならなくて良かったな(笑)」
イザマーレも立ち上がり、
リリエルの傍に行き、後ろから抱きしめる
「待たせたな。今日は吾輩を、どこへ連れて行こうというのだ?」
「えっ(;゚Д゚) //// み、見回りですよぉ……」
「はいはい。見回りね。行先は理事長室、守衛室、
…最後にあの裏庭か?寒いから、髪に乗せてやろうな♪」
笑いながらリリエルを小型化させ、副理事長室を後にする
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