シンボル
- RICOH RICOH
- 2024年11月18日
- 読了時間: 2分
寮内を案内されながら、見学して回る一行
建物の中心に、吹き抜けになっている庭があり
渡り廊下を見渡すようにそびえ立つ魔木に思わず目を奪われる
「あれは何の木だろう…」
「うんうん…すごく立派な木だね」
ヒソヒソと話し始めたケイシとアオイ
何となく聞き耳を立てていたリナが枝ぶりや生い茂る葉を眺め
「あれは、梅の木だよ」
と、彼らに伝える
「へえ…リナ、詳しいね」
アオイはそんなリナと手を繋ぎ、改めて魔木を仰ぎ見る
「…なんか、覚えてるというか…お庭にあったから…」
「ん?なんか言った?」
「あ、ううん、何でもなーい(*´艸`*)」
顔を寄せ合い、クスクス笑うアオイとリナ
そんな2魔を見守るように背後に控えるケイシ
一方、ソラは…
「………」
暫くの間、歩みを止めて魔木に宿る何かを感じ取っていた
「あれ、ソラ、どうしたの?」
いつの間にか3魔から離れていたソラに気づいて、リナが声をかける
「あ、ごめんね…何でもないの…」
慌てて笑顔になり、3魔に駆け寄るソラ
だが、何か気がかりな表情で振り返り、魔木を眺めていた
寮内オリエンテーションを終え、食堂に集まりランチタイムとなった
食堂内のキッチンでは大量の梅おにぎりを作るリリエルと
栄養バランス満点のおかずを作るエレジア
「いただきまーす♪」
食事を終えたメンバーから解散となり、割り当てられた部屋へ向かう
だが、ソラは、先程通り過ぎた渡り廊下に行き、魔木を眺め続けていた
(お名前は?…りーちゃま…?リリエルちゃまの…おともだち?)
そっと目を瞑り、まじないを唱えるように呟く
その途端、ソラの思念が身体から抜け出し、魔木の幹に抱きついていた
(…大丈夫…泣かないで…りーちゃま…)
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