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狂気な愛


屋敷内で拘束されたまま、監禁されているエマ

無数の傷の痛みに顔を歪める


暗闇なので、今が昼なのか夜なのか、それさえ分からない


ようやく愛してもらえると思ったイザマーレは、

いつの間にか姿を消したままだ


その時、扉が開きウエスターレンが入ってきた


「…っ、長官!閣下はどこです?

昨夜は優しく抱きしめてくださり、髪を撫でてくださいました

激しい折檻を受けましたが、その後どこかに行ってしまって……

お忙しい閣下の事ですから、きっとそのせいで……」





ペラペラと捲し立てるエマに、

しゃがみこんで不敵の笑みを浮かべるウエスターレン


「哀れな女だな。よくもそこまで都合よく、解釈できるもんだな♪

望みは何一つ手に入らない。そして最早、戻る場所さえ

奪われてるというのに」


「……長官?何を言ってるんです?意味が分からない!」


「どれほどのバカでも、すっとぼけでも分かるよう、

教えてやろうな。ありがたく思えよ♪」


エマの髪をつかみ、無理やり起き上がらせ

邪眼を開いた


「!!!!」


暗闇の壁が突然消え、丸太小屋の部屋が映し出された




 
 
 

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