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花の居所


リリエルはこの数日間、魔界図書館から借りてきた本で

ある事を調べていたのだ。

つい夢中になり、イザマーレを悩ませていることに

気付かずにいた。


「ハッ、いけない。こんな時間だった…」


リビングに顔を出すが、すでに2魔は立ち去っており

2階の寝室の扉が消えていた。


「…閣下、お食事あまり召し上がってないようだけど…

でもいいか♪長官がお傍にいらっしゃるのなら…」


食器を洗い、屋敷中を掃除し、

副大魔王執務室で公設秘書の仕事を始めた時

魔法陣でバサラが現れたのだ。


「閣下いるかな?俺のせいでダイヤちゃんが

酷い目にあったのを、謝りに来たんだ」


「今はちょっと…

長官といらっしゃるので、少しお待ちくださいますか?

参謀、大丈夫ですよ。ダイヤ様なら、

閣下が救ってくださいましたから」


「エナジー注入したんだね。

人間の女性でいうところの性行為になるんだけど、

ほんと、ごめんね、リリエルちゃん」


「! い、いえ。存じてますから

気にしないでくださいね」


赤裸々に語るバサラに面食らいながら、笑顔で応じるリリエル。




 
 
 

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