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花の願い


その頃、屋敷では……


「長官、お疲れ様です。お茶をお持ちしました♪」


イザマーレと甘い時間を終えたウエスターレンの元に、

リリエルは訪れていた







「おっ、気が利くな♪サンキュ」

ウエスターレンは笑顔でリリエルを迎える


デスク上に並ぶ無数のモニター画面を隈なくチェックしながら

差し出されたお茶を飲み、紫煙を燻らせる


「…長官。あの……」


「ん?どうした、リリエル?」

リリエルの呼ぶ声に、ウエスターレンは振り返る


「…私は、本当に何も気にしてなかったんです。

だけど、彼女のせいで、プエブロドラドの空気まで澱んでしまった……

それは、やはり許せません。そう思うのですが…それでも、あの……」


困ったように俯き、次第に涙まで浮かべるリリエル


「お前の王子が、悪者になるのは耐えられない。だろ?」

ウエスターレンはリリエルの髪を撫でながら、ニヤリと笑う


「////////……」

ウエスターレンの言葉に、泣きながら見つめるリリエル


「心配するな。あいつがお前の気持ちを分からないわけないだろ?

イザマーレに任せておけば大丈夫だ。安心しろ。」


「…長官……」


「俺の頼みもあって、少しだけ時間を稼がせてもらってるんだ。

すまないな。だが、お前は何も心配しなくていい。

あいつのカッコいい王子姿に惚れ直すぞ♪」


「……!」


「すべて片付いたら、本当に行こうな。準備しておけよ♪」




「///……はい。楽しみです♪」

ようやく笑顔になり、部屋を後にするリリエル


ウエスターレンは笑顔で見送る。そして…

執務室で、リリエルの様子が気になって仕方がない大悪魔に

呼びかける


(聞いたか?責任重大だな♪)


(遠隔操作でのおねだりとはな(笑)仕方がない。

お前も協力しろよ、ウエスターレン)





 
 
 

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