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謁見の間


ラァードルとスプネリアが立ち去った後の謁見の間


「やれやれ、これでようやく、事件絡みについては

ひと段落だな。あとは夢魔の処遇だけ決めてやれば」


ため息をつきながら、イザマーレに笑いかけるウエスターレン


「ウエスターレン、ご苦労だったな。ところでどうだった?」


「ああ、風神夫妻にもスプネリアに会わせてやりたいと思って

伝えに行ったが、すでに出迎える準備をしているようだ。

こちらから行ってやろう。」


「そうか。では、スプネリアの体調も考えて、明日にでもすぐ行こう」


「…楽しみです💕 長官、いつもありがとうございます」


2魔のやり取りを見守りながら、微笑むリリエル

そんなリリエルの様子に、ウエスターレンはやや驚く


「! リリエル……イザマーレ、教えたのか?」


「ああ。当然だろ。大事な場面でこいつに泣かれては困るしな(笑)」


「///もう!どうせ、私は泣き虫ですよーっ///」

真っ赤になってプンスカするリリエルに微笑むイザマーレ


3魔のやり取りをそれとなく眺めていた雷神夫妻

雷帝妃はそっとリリエルの手を握る


「リリを愛し、私に再び出会わせてくれたように

彼女の心も救ってくださるのね…リリなら

きっとすぐ分かると思うわ。風帝妃は、魔界で

大魔王后として紹介されたあの彼女と同じオーラだから。

そして、風貌は…先程は驚いたわ。とてもそっくりなんだもの。」


「! お母様、気づいてらっしゃったのですね?」




「ふふ💕でも彼女は、母である風帝妃とは違うわ。

不安癖は似てしまったようだけど、それ以上に愛と信念に

満ち溢れてる。…リリ、あなた、彼女にもイザマーレ様を…?」


「あ、はい/// つい、放っておけなくて……」


「おねだり癖の困った子💕本当に私にそっくりね」

「! そうなのですか? はい、私のせいで、いつも

閣下にはご迷惑をおかけしてます…💦」

申し訳なさそうに俯くリリエル


「ハッハッハ、まあ、良いではないか。そのおかげで

世の中が少しずつハッピーになるんだから。だが時には

お前も彼に甘えるべきだぞ💕 な、イザマーレ君」


豪快に笑いながら、イザマーレにウインクする雷神帝


「さ、お前も今日は疲れただろう。イザマーレ君の元でおやすみ。

ウエスターレン君、今日は思う存分、付き合ってもらうぞ。

先程のベルデ君とのチェスも、なかなか痺れた♪」


「私は彼女たちと、いろんなお話をしながら過ごすわ💕」


「…では、お言葉に甘えて失礼します。リリエル、おいで。

ウエスターレン、また後でな」


リリエルを引き寄せ、イザマーレはその場を立ち去る


残りのメンバーは、ウエスターレンも交え

夜な夜なゲーム三昧で盛り上がる

雷神界は、静かに夜の闇に包まれていく……




 
 
 

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