~interval~
- RICOH RICOH
- 2024年11月26日
- 読了時間: 4分
魔界高等学校へリリア、ムーランと共に留学中のスプネリア
初めての舞踏会から数日後
学校の中にある図書スペースで、自然界の事を理解する為に
色々な書物を読み込んでいた
「……ふう、あちらの学校でも色々読んでみたけど、なかなか難しいわ💦
頭で自然界の事理解しろっていう方が無理なのかな……?!」
んーと背伸びをしていると、不意に覗き込んできた者がいた
「何が無理なのかな?」
「え……?! はっ……?! ラ、ラ、ラ……で、で、殿下……!!」
ガダガダガッターン!!!
驚きのあまり椅子ごとひっくり返ってしまうスプネリア
恥ずかしさのあまり動けなくなっていると
「ご、ごめん!! そんなに驚くとは思ってなかった!! 大丈夫かな!?
怪我ないかい!?」
「あいたた……
だ、大丈夫……です…… すみません……」
スプネリアの手を取り抱き起こすラァードル
顔を真っ赤にして俯いているスプネリアに声掛けてく
「本当にごめんね!! でも怪我無くて良かったよ
君、この前の舞踏会の時にいた留学生の子だよね?
えっと……確かスプネリアちゃんだったっけ?」
「……そ、そうです」
「席が少し離れてたから話す機会無かったけど
改めてよろしく!」
「は、はい、こちらこそよろしくお願いします……////」
若いラァードルを目の当たりにしてボーとしてしまう
「で、何が無理なの?」
「あ、えっと…… こちらの自然と私達の世界の自然が
何が違うのかが知りたいと思って調べていたんですが、
違いがよく判らなくて……」
「そういう事ね!それなら部屋に籠って書物を読んでいるより、
外に出てみれば良いんだよ」
「で、でも、ダイヤ先生とプルーニャ先生から
学園内って言っても何があるか判らないから
出歩かない様にって言われてて……」
「そっかー それなら仕方が無い……なんて事は吾輩は言わないよ
それなら、サムちゃんから許可貰って外行こうよ!
吾輩と一緒なら大丈夫だと思うから、片付けちゃって行こう!!」
「ェェエェェエェエェΣ(‘A`ノ)ノエェェエェェエ 」
狼狽えている間にあっという間に書物を片付けてしまい、
図書スペースを後にして、生徒会室に向かうラァードルに手を引かれ
連れて行かれるスプネリアだった
生徒会室に着くと、
顔を真っ赤にしてプンスカしながらAnyeが出て来た
「あれ、Anyeちゃん。サムちゃん中に居るかな?」
「!…///あ、はい…な、中にいらっしゃいます……💦」
それだけ言うと、走り去ってしまった
呆気に取られながらAnyeの後ろ姿を見送っていると
すぐイザマーレが扉越しに声を掛けてきた
「誰かと思ったらラァードルと留学生か。どうしたんだ?
もうすぐ午後の講義が始まる時間だろ?」
「何かあったの?Anyeちゃん、様子が変だったけど」
「(笑)あいつは言霊が効かないからな。
紋章をつけてやろうとしたんだが、赤い刻印になっただけだな」
「…赤い刻印…… それって……ゴニョゴニョ…
( ゚∀ ゚)ハッ! Anye様が心配なので、私も戻ります!」
お辞儀をしてAnyeの後を追い掛けるように走り出したスプネリア
2魔を見送り、生徒会室の中に入る
「……で、ラァードル。どうした?なにかあったのか?」
「うん、少し、あの留学生の彼女と話したんだけど
あの子の外出許可貰えないかなって思ってね」
「ほう……珍しいな。ラァードルが他の者に興味持つなんてな」
「ほ、ほら、吾輩も一応留学生の立場じゃない?!
図書スペースで本読むのも良いけどさ、こちらの世界の事を肌で
感じ取って貰う方が良い様な気がしてさ……///」
「それで、ラァードルが案内役をするって事か?」
「うん、案内って言っても、サムちゃん達に教えて貰った場所を
巡る位しか出来ないだろうけどさ……」
「学園内では私的な付き合いは禁止だし、1魔だけ許可するのもな……」
ソファテーブルに広げたままの書類
Anyeが持って来た校内パンフレットの過去ログなどを片付けて
腕を組み、思案顔になるイザマーレ
そこへ、扉をノックする音
「話は聞かせて貰ったよ
それなら、ラァードルだけでなく僕達も一緒に留学生達を案内したらどうかな?
僕のいる文化局の森ならピクニック気分でこちらの自然を
満喫出来ると思うけど?」
沢山の画像を抱えたベルデが入って来て、のんびりと提案する
「ここにとっておきの写真もあるけど、どうする?
イザマーレ、欲しいよね~?」
ベルデが数枚の画像を手に、にんまりと笑う
「…Σ( ̄ロ ̄lll)」
ログハウスの中で、緑色のワンピース姿で微笑むAnye
浴槽にゆったりと浸かるAnyeの…入浴シーンetc
思わず手に取り、会長デスクに仕舞い込む
「し…仕方ないな。留学生達も、もうすぐ元の世界に帰るしな
文化の森ピクニックは良い案だと思うぞ?
Anyeに言えば上手く誘ってくれるだろう
準備はラァードルとベルデでやればいいんじゃないか?」
咳ばらいをしながら、快諾するイザマーレ
「りょーかい! と、いう事でベルデ協力お願いしまーす!」
「はいはい、まずはAnyeちゃんにお願いしないとね
引率の先生達もお誘いしないといけないね」
というわけで、ラァードルとベルデによるピクニック計画がスタートした
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