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クリスタルの扉


翌朝、朝食を済ませた一行は

宮殿を後にし、風神界に向かっていた


雷神界の中心にほど近い場所に、

ゆっくりと回転を続ける巨大なクリスタルの扉

雷神帝が手をかざすと、濃淡様々な緑に覆われた

風神界に招き入れられる


一陣の風が吹き、風神帝が姿を現した


「いよぉ!待っていたぞ。こちらから出向いても良かったが

せっかくだ。こちらの世界にも是非お招きしたいと思ってな♪

昨日、ウエスターレン君が来てから、ウチの奴も

ソワソワ落ち着かなくてなあ…ま、寛いで行ってくれや」


「ご無沙汰してます。風神殿。

昨日はウエスターレンが世話になったようで」


「ああ、イザマーレ君。姫君ともようやく会わせて貰えるんだね?」


「妻のリリエルです。ご紹介が遅れまして申し訳ありません」

「はじめまして、風神殿。よろしくお願いします。」


「リリエルちゃん、でいいかい?

後で、ウチのヤツにも歌ってやってくれないか?

貴女の歌声には惚れ惚れしたよ💕」


「風神殿、お待たせしたな。

こいつが雷神界の皇太子妃となったスプネリアだ。」


ウエスターレンに促され、

ラァードルとスプネリアが揃って挨拶を交わす


その後ろで、興味深げに見回していたLily‘s

バナトラは、不思議な既視感に囚われていた


「バナトラちゃん?どうかした?」


「…あ、うん、平気。何でもないよ」


「風神殿、豪放な感じで素敵ね(*^艸^)クスクスw」




「風神様、お久しぶりです。風帝妃はお元気かしら?」

「おお、雷帝妃💕相変わらず美しいね💕

いつもの部屋で待っておる。会ってやってくれ」


それぞれに会話をしながら城の中に入っていく


「そうだ、メーラ。お前、

ここでの出来事をスケッチしてくれないか?

特に、風帝妃の自画像は忘れるなよ。

上手く描けたらご褒美やるぞ💕」


「えっ!描きたーい!でも、急だったからスケッチブック

持ってきてなくて……💦」


横にいたウエスターレンに言われ、喜びつつ戸惑うメーラ


「ふっ心配するな。ほら。」


常に腕に付けているブレスレットからスケッチブックを取り出し

メーラに手渡すウエスターレン。


「よろしく頼むな」


細い目でメーラを見て、微笑む




 
 
 

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