クリスタルの扉
- RICOH RICOH
- 2024年10月29日
- 読了時間: 2分
翌朝、朝食を済ませた一行は
宮殿を後にし、風神界に向かっていた
雷神界の中心にほど近い場所に、
ゆっくりと回転を続ける巨大なクリスタルの扉
雷神帝が手をかざすと、濃淡様々な緑に覆われた
風神界に招き入れられる
一陣の風が吹き、風神帝が姿を現した
「いよぉ!待っていたぞ。こちらから出向いても良かったが
せっかくだ。こちらの世界にも是非お招きしたいと思ってな♪
昨日、ウエスターレン君が来てから、ウチの奴も
ソワソワ落ち着かなくてなあ…ま、寛いで行ってくれや」
「ご無沙汰してます。風神殿。
昨日はウエスターレンが世話になったようで」
「ああ、イザマーレ君。姫君ともようやく会わせて貰えるんだね?」
「妻のリリエルです。ご紹介が遅れまして申し訳ありません」
「はじめまして、風神殿。よろしくお願いします。」
「リリエルちゃん、でいいかい?
後で、ウチのヤツにも歌ってやってくれないか?
貴女の歌声には惚れ惚れしたよ💕」
「風神殿、お待たせしたな。
こいつが雷神界の皇太子妃となったスプネリアだ。」
ウエスターレンに促され、
ラァードルとスプネリアが揃って挨拶を交わす
その後ろで、興味深げに見回していたLily‘s
バナトラは、不思議な既視感に囚われていた
「バナトラちゃん?どうかした?」
「…あ、うん、平気。何でもないよ」
「風神殿、豪放な感じで素敵ね(*^艸^)クスクスw」
「風神様、お久しぶりです。風帝妃はお元気かしら?」
「おお、雷帝妃💕相変わらず美しいね💕
いつもの部屋で待っておる。会ってやってくれ」
それぞれに会話をしながら城の中に入っていく
「そうだ、メーラ。お前、
ここでの出来事をスケッチしてくれないか?
特に、風帝妃の自画像は忘れるなよ。
上手く描けたらご褒美やるぞ💕」
「えっ!描きたーい!でも、急だったからスケッチブック
持ってきてなくて……💦」
横にいたウエスターレンに言われ、喜びつつ戸惑うメーラ
「ふっ心配するな。ほら。」
常に腕に付けているブレスレットからスケッチブックを取り出し
メーラに手渡すウエスターレン。
「よろしく頼むな」
細い目でメーラを見て、微笑む
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