宝刀~炎と洞察~
- RICOH RICOH
- 2024年10月29日
- 読了時間: 2分
いつの間にか、一番奥の部屋の前に来ていたスプネリア
先程、ラァードルと一緒に来た時も、
朧気ながら何かを感じていたからだ
ちょうどその時、それまで消えていた扉が現れ、
イザマーレとウエスターレンが姿を見せた
いつも元老院で会う時と異なり、
逆立てない金髪をサラサラと靡かせ
肌けた胸元を隠そうともせず、
普段以上に艶っぽいオーラ漲るイザマーレと
そんなイザマーレに自身の纏っていた軍服を羽織らせ、
白シャツをラフに着崩した状態で紫煙を燻らせるウエスターレン
「…今のでどれほどの飛行距離が稼げたか?」
「ちょうど、中間地点ってとこかな。何だよ、思った以上に短いな(笑)」
「(笑)ウッカリ加減を忘れて、のめり込んでしまったからな♪
次はもう少し、緩やかにしてやらないとな」
ニヤニヤと目配せしながら、同時に振り向く2魔
「これはこれは。紫蘭の姫君ではないか。
こんな所でどうしたのだ?まさか迷子ではないだろ?
リリエルじゃあるまいしな(笑)」
「…!…///////」
イザマーレに呼ばれた名前に、驚いて立ち尽くすスプネリア
「お前にとっても、思い出深い場所だからだ。
そうだな?スプネリア」
ニヤッと八重歯を見せて笑うウエスターレン
「思い出せないものを捕まえに行くのも大事だな。だが
今、目の前にある確かなものを、まずは信じたらどうだ?
なあ、ラァードル?」
スプネリアを追って駆けつけてきたラァードルに
微笑みかける2魔
「「…///////」」
「我々の魔力でも、リリエルの魔法でも、
時の流れを止める事だけはできない
明日にも、雷神界に到着するだろう。
良いのか?このまま何もせず、時間を浪費するだけで。
お前たちにとって、今、この時間さえ
無駄になるようなことは何もないはずだ。そうだろ?」
微笑み、静かに語るイザマーレ
「…かっか…?」
「ん?ああ、リリエル。目覚めたな♪すぐに戻ろう。
じゃあな!ラァードル。ま、頑張れよ♪」
そう言い残し、ウエスターレンと一緒に部屋に戻り
再び扉が消えた
コメント