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宝刀~炎と洞察~


いつの間にか、一番奥の部屋の前に来ていたスプネリア

先程、ラァードルと一緒に来た時も、

朧気ながら何かを感じていたからだ


ちょうどその時、それまで消えていた扉が現れ、

イザマーレとウエスターレンが姿を見せた


いつも元老院で会う時と異なり、

逆立てない金髪をサラサラと靡かせ

肌けた胸元を隠そうともせず、

普段以上に艶っぽいオーラ漲るイザマーレと

そんなイザマーレに自身の纏っていた軍服を羽織らせ、

白シャツをラフに着崩した状態で紫煙を燻らせるウエスターレン



「…今のでどれほどの飛行距離が稼げたか?」

「ちょうど、中間地点ってとこかな。何だよ、思った以上に短いな(笑)」

「(笑)ウッカリ加減を忘れて、のめり込んでしまったからな♪

次はもう少し、緩やかにしてやらないとな」


ニヤニヤと目配せしながら、同時に振り向く2魔


「これはこれは。紫蘭の姫君ではないか。

こんな所でどうしたのだ?まさか迷子ではないだろ?

リリエルじゃあるまいしな(笑)」


「…!…///////」




イザマーレに呼ばれた名前に、驚いて立ち尽くすスプネリア


「お前にとっても、思い出深い場所だからだ。

そうだな?スプネリア」

ニヤッと八重歯を見せて笑うウエスターレン


「思い出せないものを捕まえに行くのも大事だな。だが

今、目の前にある確かなものを、まずは信じたらどうだ?

なあ、ラァードル?」


スプネリアを追って駆けつけてきたラァードルに

微笑みかける2魔


「「…///////」」


「我々の魔力でも、リリエルの魔法でも、

時の流れを止める事だけはできない

明日にも、雷神界に到着するだろう。

良いのか?このまま何もせず、時間を浪費するだけで。

お前たちにとって、今、この時間さえ

無駄になるようなことは何もないはずだ。そうだろ?」


微笑み、静かに語るイザマーレ



「…かっか…?」


「ん?ああ、リリエル。目覚めたな♪すぐに戻ろう。

じゃあな!ラァードル。ま、頑張れよ♪」


そう言い残し、ウエスターレンと一緒に部屋に戻り

再び扉が消えた




 
 
 

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