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崩れ去る城壁


「お?リリエル、どうした?イザマーレのやつ

専用ペットを増やしたそうだな。寂しくないか?」


「…いつか、こうなると思ってました。

ダイヤ様は本当に私が憧れるくらい、素敵な方ですから。」


リリエルはイザマーレの髪から降りた後、情報局の部屋を訪れていた。


「…それにウエスターレン様なら、きっと

私の気持ちも分かってくださるでしょう?

全ての人の想いを見過ごせない、

そんな閣下を心の底から尊いと感じるのです。

そういう閣下だからこそ、お傍にいたいと思うのです……」


「…確かにな。俺は誰よりもあいつを愛している。

それだけはお前にも負けないぞ」

ウエスターレンの力強い言葉に、リリエルも微笑み返す。


「ふふふ…でもきっと、閣下の愛の深さこそ

誰にもかなわない。そう思いませんか?」


そんなイザマーレ談義で盛り上がる2名……




……


一方、愛契約の営みを終えた2名。

胸の高鳴りを覚えながら、軍服を身にまとうダイヤ。



(…キャンペーンの時とは全然違ってた…嬉しい……

リリエル様はいつもこんな素敵に愛されていたのね!

…でも……良かったの?…

愛契約なら、こんな風に私が愛されることになると

誰よりも知ってるはずなのに…)


「ダイヤ、気にするな。愛契約はお前だけだ。

今回は、リリエルからのおねだりだしな...」

「!……え?」

ダイヤは思いもよらないイザマーレの言葉に衝撃を受ける。


「髪に座りたいというリリエルの願いに応えてやっているだけだ。

契約という言葉にしているのは、あいつを安心させるためだ。

リリエルには、人間界での生活もあるからな」


「そんな!……早くリリエル様の元へ行ってあげてください!」


「もちろんだ。今回の報酬をもらわなければな」


あまりの言葉に、衝撃を受けるダイヤ。


「……申し訳ありません、閣下。

先にリリエル様の元に行かせていただいて良いでしょうか」


「ダイヤ、本当にリリエルのことを気に入ってるんだな。別に構わないぞ。

ただ、手短にな。あいつを泣かせていいのは吾輩だけだからな」


「!お、お先に失礼します!」

慌てて部屋を飛び出し、リリエルの元へ向かうダイヤ。


(ひどいと思う……でも、そんな閣下をリリエル様は愛してる……

私も……やっぱり愛してる……)




ウエスターレンが用意した部屋で待つリリエルの元に駆けつけたダイヤ。

「リリエル様」

「ダイヤ様!ふふっ、閣下は素敵だったかしら?」

ニコニコしながら出迎えるリリエルに、やはり敵わないと感じるダイヤ。


「閣下は、後少ししたら来るからね!

まだ挨拶していない他の構成員様方に会いに行ってくるね…

あと…リリエル様…」

ダイヤはリリエルを見て泣き出した


「!?どうしたの?ダイヤ様?」

驚いたリリエルはダイヤを抱きしめる。


「私のわがままで閣下の髪に座らせてくれて有難う。

こんな私だけど…これからも宜しくね」

「ダイヤ様…」


「…絶対にリリエル様と閣下を何がなんでもお守りするから!」


ダイヤは、本当に分かり合える仲魔に出会えた事が嬉しかったのだ。

だからこそ大切にしたい…


「また後程!」

ダイヤは魔方陣でその場から去っていった


「……ダイヤ様……、ありがとう……」

リリエルは静かに涙を浮かべていた……



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