爛熟する果実
- RICOH RICOH
- 2024年10月21日
- 読了時間: 2分
一方、変わった趣向を思いつき
バサラとエレジア、ベルデの3魔と誘い合わせて
リリエルのサロンに訪れたウエスターレン。
シザーハンズのような長い爪をシャキーンと開き
一気に食材を切り刻んでいくバサラ
「野菜嫌いな子猫ちゃんたちのために、
美味しいの作ってやるか♪教師に色目を使う悪い子たち
こっちにおいで♪残さず食べないと、痛い目に遭うよ~♪」
「(笑)そうだな。だが…お前は野菜を刻んでるだけだろ!!
それくらい、黙ってやれ!!」
ニヤつきながら、鋭いツッコミを忘れないウエスターレン
「おーい、ウエスターレン。お前に頼まれた品物
届けに来たぞ。師匠の森の奥にある蔵に寝かせてあった
とっておきの果実な♪」
「お♪サンキュー、エレジア。
これで、イザマーレの好きなパイを焼いてやろうな♪」
手際よく生地を混ぜ合わせながら、にっこりと微笑むベルデ
「きっと喜ぶと思うよ。彼にとっては
甘すぎるかもしれないけどね…(笑)」
「火加減なら、俺に任せろ♪」
手の平に炎を出し、出来上がったのは…
こんがりと甘いアップルパイ♪
美味しそうな香りに誘われ、
学園中の生徒たちが鈴なりになって
彼らのやり取りを眺めている
「さて…。意外と早く出来上がったけど…あいつ等はまだ
扉の中だし…2切れあれば十分だからな(苦笑)
残りは、お前ら全員に恵んでやる♪有難く思うようにな♪」
ウエスターレンの言葉に喜び、歓喜に沸く生徒たち…
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