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花の目覚め


イザマーレはリリエルを悪魔として目覚めさせる為の儀式を始めていた。

ベルデが施術を行い、ウエスターレンが見守る。


リリエルにとっても人間から悪魔に甦る時間はかなり苦痛であった。

儀式を終えリリエルが目覚めれば、そこでようやく悪魔になれる。

だがそれまでは、かなりの時間が掛かった。


イザマーレは寝る間も惜しんでリリエルに付き添った。

リリエルが目覚めたのは、すべての儀式を終えた数日後だった。


「……閣下…?」


手を握って見つめているイザマーレ…

リリエルはホッとして微笑んだ


「おかえり…リリエル」


イザマーレは手の甲に口づけをした。

リリエルに漲る魔力があるのが分かる。


「…私…?」

「人間としての天寿を全うし、悪魔として目覚めたのだ。

もう、何も心配はいらない」


イザマーレは嬉しそうに抱きしめる。

口唇を重ね、リリエルと愛し合う。

2度と手放さないように…



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