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花を独り占め


翌朝、コーヒーの香りに目を覚ます男悪魔


「あ!起きましたか?もう少しで朝食できますから

待っててくださいね、お兄様♪」


振り向いて微笑むリリエルに、

照れながらも穏やかな表情を見せる悪魔


「…本当に作ったのかよ💦

朝飯なんか、食ったのいつ以来だろう」


「クスクス、そうなんですか?…

はい♪お待たせしました。どうぞ、召し上がれ♪」


この日の朝食メニューは

コーヒーにトースト、ウィンナーにゆで卵、旬の野菜のサラダ


「えっ、スゲー!!美味そう…」


「ちょうど、お買い物した後で良かったです♪

遠慮なく、食べてくださいな♪」


「…お前の事、すごく誤解してたよ。悪かったな。

お前って多分、周りのものに素直に愛され、

幸せな生活ってやつが当たり前な毎日を送ってたんだろうな」


「…お兄様?」


「……あいつにも、そんな生き方を選べるチャンスがあったら

違ってたんだろうな…すまなかった。いただくよ……」


そう言ったまま、気を失ったように眠りにつく男悪魔





「…おはよう、リリエル。」

姿を現し、抱きしめるイザマーレ


「閣下♪おはようございます♪♪……

この悪魔に、朝食くらい食べさせてあげても良かったんですが…」


「リリエルの手料理なんぞ、10万年早い!

吾輩がありがたく戴くからな♪♪」


「クスクス…どうぞ、召し上がれ♪」


微笑むリリエルにイザマーレも笑顔になり、

抱き寄せてキスをする…





 
 
 

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