虎の子6 新たな魔法
- RICOH RICOH
- 2024年11月17日
- 読了時間: 2分
リリエルに認めてもらえる自分になりたい…
その思いだけで、走り込みや筋力トレーニングを
ひたすら繰り返すシューゾウ
最初は興味本位で眺めていた低級魔たちも
純粋な彼のひたむきさに、思わず声をかける
「お前なんなの!?」
「お妃様が好きなの?……へえ…気が合うな💕」
「僕はリリエル様に関わる全ての方を愛してます💕
ささ、皆さ魔も僕と一緒に運動しませんか?
体力増強に繋がりますし、気持ちが良いですよ!!」
「!! マジか。…そしたら副大魔王様にも褒めてもらえるな」
「うんうん…おい、お前、やり方を教えろよ」
いつの間にか、巻き込まれた低級魔の足腰も鍛えられ
軍備力も上がっていく
「…ほお。単なる迷惑モノとは言えないな。
ま、さすが、誰かさんに惚れ込む程の輩だ。
それなりの器量を持ち合わせている、という事だ」
無償の愛に囚われた呪縛の影響なのか、はたまた、純粋な恋心なのか…
いずれにしても、魔界の空気がどんどん穏やかに
塗り替えられていく様を感じ取りながら、イザマーレは静かに微笑む
手元には、ダンケルから受け取ったばかりの誓約書
魔界学校教育卒業にあたり、
今後の適性を見定める為のイベント開催の通知だ
「…奴にとっての晴れ舞台。大いに盛り上げてやろうな…♪」
タブレットで人間界の屋敷に向けて送信する。
―イベント当日の衣装の特注と、当日参加許可証明書―
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