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魔法の部屋(人間界の屋敷仕様)


扉を開けると…


まず、広い玄関フロアが目に入る

木目の綺麗なフローリングの床に、柔らかい光が照らされ

暖かいぬくもりを感じる


左側は、広いリビング

ゆったりとした革張りのソファー






広めの窓から、魔界の景色が見渡せる

10万年前のあの日…ここから見えた景色は

壮絶なものだったに違いない


ソファーの前には、やはり重厚な木製で出来た

歪な形の長テーブル


奥には、広いL字型のカウンターキッチン

冷蔵庫、貯蔵庫も完備されており、

食材は好みに応じて補完することが出来る


リビングの隣が寝室。

中央に鎮座するのがキングサイズのベッド

壁には、ところどころに透かしが入り、どこで寛いでいても

お互いの姿を確認し合うことができる


寝室の隣が、支度室。

10万年前、イザマーレに見守られながら

Lilyelが花嫁姿の準備をしていた場所だ


純白のウェディングドレス以外は、2着のバスローブだけ

吊るされている


仕度室の隣が洗面室で、シャワールームに繋がっている



「………////////」


廊下で感じた憂いは一瞬のうちにかき消されていた

その部屋の、あまりの豪華さに、言葉を失い立ち尽くすLily‘s


「…え…これ…お部屋と呼んで良いのですか?

普通の一軒家よりも広くないですか?(^-^;」


「…あれ、でも、どこかで見覚えがあるような………」





「あ!! そうだ、人間界のお屋敷じゃないですか??」


「あーーーー!!!」


カウンターキッチンに、広いリビング

キングサイズのベッドにシャワールーム


ただ一つ、違っていたのは、広く設けられた支度室だ


「////////そうよ…ここで、リリエル様は花嫁衣装のお支度をなさったのね」


ひとつひとつ、じっくりと眺め、様々な想いを抱きながらリビングに戻ると

魔法陣が現れ、中からベルデが呼びかけてきた


「お~い…聞こえるかな?」


「和尚!すっごい豪華過ぎるお部屋で驚いてます!!」


「普段は、外側から交信することは

絶対にできない部屋なんだけど、今日は君たちが鍵を開けて

扉を消さずに居てくれるから良かったよ…(笑)」


のんびりと話しながら、後ろを振り返り、手元を操っているベルデが見える


「和尚…どうかしましたか?」



「うん…あのね、あの後また、イザマーレから目玉蝙蝠が飛ばされてきてね

『簡単な食事を用意させたから、楽しんでくれ給え』だってさ。

わざわざ、オルドに注文してくれたみたい。今からそっちに届けるね」


ベルデが告げた途端、魔法陣から魔球体が送り付けられ

出来上がったばかりの豪華な食事が届けられた

極上のワイン、チーズやお菓子、ピザなど…




「うっわ~あああ…美味しそう~(≧∇≦)」

「ありがとうございます!!戴きます!!」


豪華な部屋の中で繰り広げられたであろう

在りし日の風景に想いを馳せながら

美食に酔いしれるLily's


一方、魔法の部屋との交信を終えたベルデ

のんびりと振り返ると、朝から緊急対応に追われ

激務に疲労困憊になったセルダとバサラ


文化局の森に設けられたサンルーフの中で、

丸太椅子に腰かけ、ぐったりしていた


「いいなあ…プルーニャは、あんな豪華は部屋で(笑)」

「本当だね。あの中でマッサージチェアなんか備わってたら、

文句なしだな♪」


「…君たちも、お疲れ。どういうわけか、今回は構成員は

あの部屋の中に入れないみたいね…(苦笑)」


「まあねえ…(笑) さすがに、イザマーレとリリエルちゃんにとって

特別な空間だしね。ウエスターレンすら足を踏み入れた事がないのに

俺たちが入ったりしたら、後で絶対、叱られるし

ウエスターレンには八つ裂きにされそうだよね(^-^;」


「セルダはイザマーレたちに会ったんでしょ?」


「ああ…うん。ちょうど地獄の淵でね。

それで、タッチ交代させてもらったんよ」




 
 
 

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