魔法の部屋(人間界の屋敷仕様)
- RICOH RICOH
- 2024年11月19日
- 読了時間: 3分
扉を開けると…
まず、広い玄関フロアが目に入る
木目の綺麗なフローリングの床に、柔らかい光が照らされ
暖かいぬくもりを感じる
左側は、広いリビング
ゆったりとした革張りのソファー
広めの窓から、魔界の景色が見渡せる
10万年前のあの日…ここから見えた景色は
壮絶なものだったに違いない
ソファーの前には、やはり重厚な木製で出来た
歪な形の長テーブル
奥には、広いL字型のカウンターキッチン
冷蔵庫、貯蔵庫も完備されており、
食材は好みに応じて補完することが出来る
リビングの隣が寝室。
中央に鎮座するのがキングサイズのベッド
壁には、ところどころに透かしが入り、どこで寛いでいても
お互いの姿を確認し合うことができる
寝室の隣が、支度室。
10万年前、イザマーレに見守られながら
Lilyelが花嫁姿の準備をしていた場所だ
純白のウェディングドレス以外は、2着のバスローブだけ
吊るされている
仕度室の隣が洗面室で、シャワールームに繋がっている
「………////////」
廊下で感じた憂いは一瞬のうちにかき消されていた
その部屋の、あまりの豪華さに、言葉を失い立ち尽くすLily‘s
「…え…これ…お部屋と呼んで良いのですか?
普通の一軒家よりも広くないですか?(^-^;」
「…あれ、でも、どこかで見覚えがあるような………」
「あ!! そうだ、人間界のお屋敷じゃないですか??」
「あーーーー!!!」
カウンターキッチンに、広いリビング
キングサイズのベッドにシャワールーム
ただ一つ、違っていたのは、広く設けられた支度室だ
「////////そうよ…ここで、リリエル様は花嫁衣装のお支度をなさったのね」
ひとつひとつ、じっくりと眺め、様々な想いを抱きながらリビングに戻ると
魔法陣が現れ、中からベルデが呼びかけてきた
「お~い…聞こえるかな?」
「和尚!すっごい豪華過ぎるお部屋で驚いてます!!」
「普段は、外側から交信することは
絶対にできない部屋なんだけど、今日は君たちが鍵を開けて
扉を消さずに居てくれるから良かったよ…(笑)」
のんびりと話しながら、後ろを振り返り、手元を操っているベルデが見える
「和尚…どうかしましたか?」
「うん…あのね、あの後また、イザマーレから目玉蝙蝠が飛ばされてきてね
『簡単な食事を用意させたから、楽しんでくれ給え』だってさ。
わざわざ、オルドに注文してくれたみたい。今からそっちに届けるね」
ベルデが告げた途端、魔法陣から魔球体が送り付けられ
出来上がったばかりの豪華な食事が届けられた
極上のワイン、チーズやお菓子、ピザなど…
「うっわ~あああ…美味しそう~(≧∇≦)」
「ありがとうございます!!戴きます!!」
豪華な部屋の中で繰り広げられたであろう
在りし日の風景に想いを馳せながら
美食に酔いしれるLily's
一方、魔法の部屋との交信を終えたベルデ
のんびりと振り返ると、朝から緊急対応に追われ
激務に疲労困憊になったセルダとバサラ
文化局の森に設けられたサンルーフの中で、
丸太椅子に腰かけ、ぐったりしていた
「いいなあ…プルーニャは、あんな豪華は部屋で(笑)」
「本当だね。あの中でマッサージチェアなんか備わってたら、
文句なしだな♪」
「…君たちも、お疲れ。どういうわけか、今回は構成員は
あの部屋の中に入れないみたいね…(苦笑)」
「まあねえ…(笑) さすがに、イザマーレとリリエルちゃんにとって
特別な空間だしね。ウエスターレンすら足を踏み入れた事がないのに
俺たちが入ったりしたら、後で絶対、叱られるし
ウエスターレンには八つ裂きにされそうだよね(^-^;」
「セルダはイザマーレたちに会ったんでしょ?」
「ああ…うん。ちょうど地獄の淵でね。
それで、タッチ交代させてもらったんよ」
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