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黒薔薇の誓い


黒ミサ会場外で―


夕闇が迫り、紺碧に染まる空の下

いつものように姿を現した、全身黒装束の男性


周りにはその男性の放つ特殊なオーラに興味を惹かれながら

遠巻きで眺めている信者たち


黒装束の男性の前に近づくダイヤ


「今日も来ていたんだね」

ダイヤに気が付き、笑顔で話しかけてくる


「……あの…今まで考えもせずに突っ走った事…ごめんなさい。

気持ちすら分からずに…迷惑ばかり掛けちゃってた…」

しょんぼりしなから話すダイヤ


「…何の事?」 

わざと不思議そうに聞いてくる男性。


ダイヤは何を言われても覚悟が出来ていた

会話が嚙み合っていないのも構わず、話を続ける


「…でも、ミサでお会いした時は

今まで通り、お仲魔として接して貰いたい。

大切なお仲魔様として…」


ミカエルは視線を離さず見ていた


「…今後の行い次第だな。こっちの世界でも…」

ダイヤに微笑み、ミカエルはその場を後にした




ダイヤはその後ダンケルに連れられ

イザマーレに会いに行った


「用件は何だ?」


「…意地っ張りな事を言ってごめんなさい😢

陛下の側にも魔界にも、ずっと居たいです

今までの事、反省しています。もう馬鹿な行動はしません💦」


涙を溜めてしょんぼりしているダイヤ


「ほほぅ…ではリリエルにも近付かないって事だな?」


イザマーレはニヤッと笑っていた


「リリエル様の傍にいさせてください💦離れたくないんです😭

大好きなミサにも参拝させて下さい!!お願いします😭😭💦」


ダイヤは泣き泣き訴えた


「…今回の事でよく分かっただろ?

出来もしないことを簡単に言うんじゃない

そのうち、本当に取り返しのつかないことになるぞ。」


イザマーレに言われ、時が止まり血の気が引くのが分かる。



「リリエルと同じ魂の片割れではないと言われることが

そんなに腹を立てる事なのか?当たり前の事だろ?

リリエルの幻影に怯えず、ダイヤとして生きて行けと

何度も伝えていたはずだが。」


ダイヤはへこみつつ頷いた。




「ま、お前の早とちりと甘ったれなど、

今に始まった事じゃないけどな。

だが今回は、リリエルに感謝しろよ?

吾輩が少しでもイラっとしていたら、

どうなっていたか分からんぞ?」


ひきつった表情を浮かべるダイヤに

イザマーレは呆れつつニヤッと笑う


「リリエルも会場に来ている。一緒にミサを楽しんで来い」


イザマーレの言葉に、やっと笑顔になり

その場を後にしようとした…その時


「イザマーレも俺様さえも禁欲中だってのに

お前だけリリエルの傍にってか?いい身分だなあ、おい」


目を細めて、わざと睨み付けてくるウエスターレンの言葉に

再度、震えて固まるダイヤ。


「あ、ああ!!すみません

そうだ、ケーキ…ありがとうございました

あの、陛下と私で、リリエル様のおにぎりは

なんとか食べきったのですが、ケーキまでお腹に入らなくて

Lily‘sの皆さんと食べたいな~って…(^-^;」


ひきつりながら、必死に言い繕うダイヤの様子を

出入口付近からじーーーーーっと眺めて

ニヤニヤしているLily‘s





会場の外まで一緒に居たはずのリリエルの様子が気になり

ふいに辺りを探し始めるLily‘s


禁欲生活のあおりを受け、

これまで一睡もしていなかったリリエルは

近くのベンチにポツンと座ったままだった


「リリエルちゃん?…ごめんね、

ダイヤちゃんが気になって楽屋を覗きに行ってたから…💦」


「??…り、リリエル様…?」


置いてきぼりにしていたのかと焦り、

駆け寄ってキョトンとするLily‘s




 
 
 

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