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黒薔薇の逃亡


ラァードルとスプネリアの喧嘩がきっかけで

低級悪魔達がプエブロドラドに集まり

リリエルが大量のパンを配った数日後…

イザマーレはダンケルに呼び出された。

王室に入り深々と頭を下げる。


「ダイヤに野菜サンド送っただろ💢」

イザマーレが頭を上げる間も無く、

ダンケルがイラッとしながら話し始めた

黙ってダンケルの話を聞いているイザマーレ


「野菜サンドのせいで、また魔界から出てったぞ!なんとかしろ💦

それにあの事件の時、どうやら私のダイヤに公開処刑を行ったようだな💢

帰宅してから様子が変だったぞ💢

何せ探し出し連れて帰ってこい💢厳命だ💢良いな❗」

ダンケルが怒鳴っていた。


「公開処刑?…はて、何のことやら…?

それより、魔界の危機に対応したリリエルに

労りの言葉すらないのですか?まぁ…別に要りませんが…

それに、吾輩がリリエルと触れ合ってるだけで、

なぜそこまで責められなきゃならんのですか?」


しれっと言い返すイザマーレに、イライラがMAXになるダンケル


「!…っ お前はこれまで大抵の事には目を瞑って

私の言う事をなんでも聞いてくれていたのに…

リリエルが絡むと正論ばかり言いやがって…💢」


一瞬ハッとするが、余計にワナワナと苛立つダミアン


「ダイヤの身にもなってみろ💢結構弄ったらしいではないか!

リリエルばかり可愛がってないで、少しはダイヤの事も

可愛がったらどうなのだ💢」





「お言葉を返す様ですが、可愛がるのは夫である陛下のお役目。

吾輩は、ダイヤの事は全て陛下に託しております。

可愛がるなど考えてもいませんが?」


イザマーレの冷静かつ的確な意見にグッと詰まるダンケルだったが…


「兎に角にもダイヤを探し出せ!以上だ💢

それとも…私が動いても良いんだぞ?」


「あいつを見つけ出すなど簡単な事。承知致しました。連れて参ります」


ダンケルが言い出したら魔界など放ったらかしにして

探しに行きかねない。ほぼ脅しだな、と感じながら

ため息を堪え、イザマーレは頭を下げ部屋を後にした


「ったく…私がリリエルに何も気遣ってないような事を言いやがって…

分かってるからこそ、お前らが扉を消している間は

呼び出すのも遠慮してやったというのに!!」


一魔、玉座に腰を据えながら、交わらない歯痒さを忌々しく思う大魔王…


事件の後、イザマーレはリリエルと気の済むまで

プライベートルームの扉を消し続けていた


その間に起きていた出来事と愛するダイヤを想うがあまり、

やるせなさをぶちまけたダンケルであった


その出来事とは…





 
 
 

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