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龍宮城の扉


イザマーレside


割り当てられた部屋に着いて、

リリエルは中の様子を興味津々に眺めていた

その傍でイザマーレとウエスターレンが話をしていた


「イザマーレ、今夜はリリエルと過ごせ。俺はすぐ隣にいるから」

「分かった。じゃ、また後でな。ウエスターレン。」


ニヤッと笑い、イザマーレの髪を撫でた後、

隣の部屋に入っていくウエスターレン


イザマーレはそのままリリエルを促し、部屋に入った途端、扉を消した

その場でリリエルを抱きしめる


「////閣下……////」


真っ赤になりながら、抵抗せず

イザマーレの腕にすっぽり収まるリリエル

幾度となく守られてきた腕のぬくもりに、うっとりと身を委ねる


「昨夜はすまなかったな。寂しくなかったか?」


風神界の城に居る間、

いつの間にかウエスターレンと共に姿を消していたイザマーレ




「ふふっ 長官とお幸せだったのでしょう?

私も嬉しいに決まってるじゃないですか♪

それに、昨夜は和尚がDVDを上映してくださいましたし♪」


ニコニコしながら見上げるリリエルに、イザマーレも微笑む


「…金髪美女か?お前、本当に好きだな(笑)」

そう言いながら、ゆっくりとリリエルの服を脱がしていく


「だが、今夜はリリエルを離さない。良いな…」

「////はい…お慕いしています。閣下…////」


俯くリリエルの口唇にイザマーレの口唇が重なる


髪を撫で、顎を指で支えながら何度も口づけを交わす

徐々に力が抜けてきたリリエルを抱き上げ

ベッドに横たえ見つめ合う


「もう一度、言ってくれないか?あの時の言葉…」

「えっ…」


一瞬、キョトンとするリリエルの額にキスをした途端

数日前の風帝妃とのやり取りのシーンが脳裏に再生された


「え、あ…////」


(…イザマーレ様はリリエルだけの王子様だから…)


言葉にするのは恥ずかしくて躊躇したが、

心で呟いた声に微笑むイザマーレ


「お前も、吾輩だけの大事な姫君だ。

誰にも譲らない。わかったな…」


そのまま肌に舌を這わせ、リリエルを啼かせる

彷徨う手を握りしめ、捩れる身体を何度も愛撫する

到達する度に、震えてしがみついてくるリリエルが愛しく

その色香に溺れていく




「いい子だ、リリエル。もっと気持ち良くしてやろうな…」


溢れている蜜に舌を這わせ、心ゆくまで味わい尽くす

ビクッと震撼させ、何度も果てるが許すことなく攻め続ける

息が整うのも待たずに、イザマーレ自身で繫がり

ひとつに溶け合う


緩急織り交ぜたイザマーレの巧みな動きに、

昇りつめたまま、共に眩しい光を見る

やがてまどろみ、抱き合ったまま、眠りにつく


寝不足なリリエルを休ませる為、一度目の営みは軽めに済ませ

イザマーレも久しぶりに眠りについた


(帰りは急ぐ必要はないからな。ゆっくり楽しもうな♪)




ウエスターレンside


ウエスターレンは1魔、ベッドの上でスケッチブックを広げ

在りし日の風景と、隣の部屋にいるイザマーレに思いを馳せる


風神夫妻の意向で、暫くの間

風神界に長期滞在することになったバナトラ

彼女に付き添い、共に生きていく決意を告げたメーラ


ウエスターレンの手元には、かつて彼女が描き上げた1枚の絵

大切に折り畳み、イザマーレから贈られたブレスレットに忍ばせ

隣の部屋を見遣り、静かに笑みを浮かべる


(…珍しく今夜は眠りについたようだな。

おやすみ、イザマーレ………💕)




隠れ通路 



夜明け前

イザマーレは一度、扉を開けて通路に出る

紫煙を燻らせ佇むウエスターレンがそこに居た


「おはようイザマーレ。リリエルはまだ眠り姫か?」

「////ああ。吾輩も久しぶりによく眠れた。お前は?」

「俺も久しぶりに羽根をのばせた。イザマーレ、おいで…」


そっと抱き寄せ、口づけを交わす

舌を絡め、ウエスターレンの首に腕を回すイザマーレ

周囲に気づかれないよう、そっとオーラを消し

ひと時の愛に溺れる2魔


艶めかしい瞳で息を整え、見つめ合う

その時、部屋の中からイザマーレを呼ぶリリエルの声がする


「…姫のお目覚めだな。早く戻ってやれ♪」

「ああ。また後でな。レン…」


再びキスをして離れ、部屋に戻って行くイザマーレ




朝ごはん


「…かっか…」


「おはよう、リリエル。よく眠れたか?」

ベッドに横たわるリリエルを抱き起し、優しく髪を撫でる

イザマーレの胸に頬を寄せ、甘えるリリエル



「…紫煙の香り…長官との時間を邪魔してしまいましたか?

すみません…////」

申し訳なさそうに見上げるリリエルにイザマーレは微笑む


「お前はそんな事、気にしなくてよい。

ほら、あいつの香りなら、お前にも分けてやるから…」


そう言いながら、深めの口づけを交わし、舌を絡め合う

いつもなら、リリエルのコーディネートが完成し、

キッチンに向かうのを見送るのだが、ここは龍宮船…


ラァードルたちの使い龍が、せっせと朝食の準備をしている頃だろう


そのままリリエルを押し倒し、愛し合う





数時間後、ようやく連れ立って朝食を食べに行く


ラァードルやスプネリアたちの心づくしに感謝しながら

部屋に戻ってくると、隣の部屋で扉を開け放ったまま

鏡の前に立ち、自分の姿をうっとりと眺めるバサラに出くわす


「クスクス、バサラ様ったら…バナトラ様が居ないからって

ここぞとばかりに独身貴族を楽しんでらっしゃるのね(^-^;」


「やれやれ、それにしても扉くらい閉めてやれ(笑)」


イザマーレは呆れ顔でため息をつきながら、

指先一つでバサラの部屋の扉を閉ざした


「もう、閣下ったら(笑)」

「さあ、リリエル。今日もお前の可愛い声を聞かせてもらおうか♪」

「えっ💦///////」


そのまま、イザマーレの部屋の扉は順調に消え続ける




バサラside


風神界で、バナトラに寄り添い風神夫妻に挨拶を交わしたバサラ


だが…


これまでイザマーレやウエスターレンの悪魔柄に触れてきた

風帝妃が、バサラに寄せる視線は冷ややかなものだった


風神帝も、かつての自責の念から、

バナトラに相応しい相手として

すぐにバサラを認める事は出来なかった


そこで、ある課題を与えたのだ

バナトラに相応しい悪魔である事を証明し

目覚ましい活躍をもって、迎えに来るようにと…


鏡の前で、自分の姿にうっとりと見惚れ

イザマーレには呆れられたが…

鏡の向こうでメーラと共に女子トークに盛り上がり

青空を見上げては笑顔を見せるバナトラに

誓いを立てていたのだ


必ず、迎えに行くから…



だが、次の瞬間、ふと考え込む

(…もし、閣下が俺の立場だったら、どうしたんだろう…)


ふうっとため息をつき、食堂へ向かう


(ウエスターレンにでも、相談に乗ってもらうかな…♪)




ラァードルside


壱蛍に案内され部屋に入りラァードルはソファーに座り寛ぐ


「それでは私は控えにおりますので

何かありましたらすぐお呼びください」

「うん、分かったよ ありがとうね、壱蛍」


そう言い残し部屋を出て行った

スプネリアは部屋の豪華な創りに圧倒されながら、いろいろ見て回る

そんな彼女の様子を見ながらほくそ笑んでいる

部屋を全部見終わってラァードルの側に行き、興奮気味に話し掛ける


「凄く豪華な創りで綺麗なお部屋でびっくりしたけど、お風呂もすごいの!」

「ん? どう凄かったの?」


ニヤッとしながら聞き返す


「えっとね、露天風呂みたいになってて、掛け流しで広いの!

なんかワクワクしちゃう💕」

「へえ~ それでどれぐらい広いの?その露天風呂は」

「そうねぇ……余裕で2名で入れるぐらいかな?」

「それなら早速入ってくる?」

「……いいの?」

「ああ、サッパリしたいだろ?行っておいで。待ってるからさ」

「うん、じゃあ入ってくるね。覗かないでね///」

「はい、はい」


パタパタと嬉しそうに風呂場に向かう後ろ姿を見ながら

(覗かないでね……か) ニヤッと笑う




「うーん気持ちいい~︎💕」


ゆっくり湯船に浸かり手足を伸ばしお湯の感触を楽しんでいた

少しとろみのあるお湯に夢中になってると不意に話し掛けられる


「へぇ~これは中々の広さの風呂だね」

「で、で、殿下っ?なんで??」

「覗くなとは言われたけど、入ってくるな、なんて

言われてないよ(笑)ほら、逃げないの。おいで」

「……もう////」


初めて一緒に入る風呂は普段と違い小恥ずかしい

スプネリアの白い肌が薄紅色に染まり

お湯のせいなのかいつもより艶っぽい

肩を抱き寄せ口づけを繰り返しながら耳元で囁く


「……だめだ……もう我慢出来ない……喰わせて貰う……」

「……っん、あっ……で、殿下ぁ……あぁ……ん」



何度も口唇を合わせ舌を絡め合い、2名のボルテージが上がっていく

スプネリアの首筋に舌を這わせ、豊満な乳房の片方を手の中に収め

弾力を確かめながらもう片方の乳房の蕾を口の中に含ませ舌先で転がす……

可愛く喘ぐスプネリアの身体を隅々まで飽きること無く何度も味わう

愛おしさが益々募っていくラァードルだった……





イザマーレが心ゆくまで扉を消し続けている間

いつの間にか地球の周りをゆっくりと回り続けた龍宮船


数か月後、ようやく魔界に到着し、長い旅を終えようとしていた








 
 
 

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